アメイジングスパイダーマン #12 (スパイダーバース 第4話)
スパイダーバース第4話の紹介です。全スパイダーマンの中でも最強の力を誇り、セーフゾーンを守っていたコズミックスパイダーマンがやられてしまう。追い詰められたスパイダーマン達はどうなる。
前段はこちら
「なんてこった!キャプテンユニバースの力がやられるなんて……」
さしものスパイダーパンクも呆気にとられる。
「喚くな!敵の大将を討ち取るまたと無い好機なんだぞ!」
スペリアーは攻撃姿勢を崩さない。
「でも、でも私の弟が!!」
スパイダーガール(メイデイ)は悲鳴を上げます。
「モーラン、それがあのトーテムか?」
「そうです、これが儀式に必要となる”子孫”です」
インヘリター達は目的を果たしたと言わんばかりの態度をとる。
「赤ん坊は気にするな!かかれ!」
スペリアーの号令でスパイダーマン達は襲い掛かりますが
やはり子供が敵の手にある以上本気では戦えません。
鎧騎士のプリンスアラクニアとアラクネザウルスが一撃でやられます。
そしてグレートウェブを通り悠遊とベンジーを連れて帰るモーラン。
「やめて!連れて行かないで!」
狂乱するメイデイを一蹴するとモーランはポータルの向こうに消えていくのだった。
スパイダーUKはなんとかピーターに連絡をとる。
「パーカー、セーフゾーンは失われた!君の力が必要だ」
「今そっちに向かってる。もう少し頑張ってくれ」
するとUKの頭上にポータルが開き、アーニャ、グウェン、そしてピーターが出てくる。
日本に寄ってきたいう三人は新たな仲間スパイダーマンJともう一人を呼び出す。
「みんな挨拶してくれ、Earth-51778のスパイダーマン”山城拓也”!」
ピーターがポータルを開くとそこから巨大な腕が伸びてくる。
「そして彼の巨大な相棒……レオパルドンだ!」
「なんだこの怪物は!?」
流石のソーラスもそちらに目が行く。
「全ての蜘蛛の敵を倒すため!地獄からの使者!スパイダーマン!!」
巨大ロボットに搭乗したスパイダーマンはそのままソーラスに向かっていく。
「サイズで圧倒したつもりかこの木偶人形め。
たった今吸収したエナジーを全開で受けきってくれるわ!」
レオパルドンのパワーを真正面から受け止めるソーラス。
「なんて力だ!?レオパルドン!ソードビッカ……」
日本のスパイダーマンがそう言い終わる前にソーラスはレオパルドンを沈める。
しかしその間に他のスパイダーマン達はポータルを通ることに成功する。
「メイデイ、早く!」
弟を奪われたメイデイの手を引き、ピーターも逃げることに成功したのであった。
一方、"花嫁"ことシルクも逃げ続けていた。
ブリックスとボーラの兄妹からあらゆる次元を逃げ回り、
今はEarth-3145に辿り着いていた。
荒廃した世界に辿り着いてすぐ、シルクは空気がおかしい事に気付きます。
それはインヘリターにとってはさらに顕著に現れる。
ポータルを通り抜けた途端、ブリックスが苦しみ出して倒れたのだ。
慌ててボーラがポータルの中に引きずり込む。
そう、この世界は核戦争に汚染された大地。
そして放射線に溢れたこの世界はインヘリターにとっては地獄そのもの、
とても活動できる世界ではなかったのだ。
シルクはウェブで何重にも身体を覆い、仮の防護服を作ると、ある場所を目指すのだった。
ピーター達は荒廃した魔天楼を恐竜たちが闊歩するEarth-8847に来ていた。
ピーター曰く「適当に飛びこんだ世界なら連中も追ってこれないだろう」ということ。
なんとか体制を整える事の出来たスパイダーアーミー達は各チームの状況を確認する。
まずEarth-001、ルームワールドに潜入しているスパイダーウーマン。
彼女はインヘリターの屋敷でメイドをしているEarth-001のスパイダーウーマンと
すり替わっていたのだ。
彼女は屋敷の中で拘束されているマスターウェーバーを見つけたところだった。
そして、新たな仲間を探しに行ったマイルスとアルティメットスパイダーマン。
二人はカウボーイスパイダーマンや意思を持ったスパイダービークルなど
多くの仲間を集めているようだった。
そしてデイモスの死体を解剖している2099達。
彼ら追ってきた新たなボディのデイモスをうまい具合に封じ込めているようだった。
その隙に古いデイモスのボディを解析し、インヘリターの弱点を探っている最中だった。
だがそこでピーターの通信に割り込んでくる者が。
「私はインヘリターのジェニックス。
先程お前達の仲間のサルをいただいた者だ。
先ほどからの会話、全て筒抜けだぞ」
「なんだって!?」
「グレートウェブを介した次元間の通信、
この技術は既に我々一族が利用してるものだ」
「でもどうして……」
「手の内を明かすかって?そんなものただの余興だよ。
だが以降は通信での作戦会議は止した方がいいな。
君らが居るのはEarth-8847だろう?そちらに我が妹ヴァーナを向かわせたぞ」
するとスパイダーアーミー達の眼前にポータルが開き
ライノ、オックス、ハンマーヘッドら重量級ハウンドを連れたヴァーナが現れる。
恐竜が跋扈するジャングルは再び乱闘の場となってしまった。
一方、スパイダーウーマンは敵のキーパーソン、マスターウェーバーと接触していた。
「あなた、ずっとここに居るの?」
「そう、私はマスターウェーバー。生命と運命を紡ぐもの。
インヘリターに従わされ、彼らの思う通りに運命を見せていたが
それもそろそろ変革されても良いかもしれん」
今はインヘリターに協力させられているとはいえ、元々は敵対してた存在。
スパイダーウーマンを見たウェーバーは二つの巻物を紡ぎだす。
「これは?」
「予言だ。”異端”、”花嫁”、”子孫”が揃うとどうなるのか。それが書いてある。
そしてもう一つ……」
「花嫁とか子孫とか何を言ってるの?」
「急ぐのだ。インヘリターは全ての蜘蛛を滅ぼさんとしてる」
巻物を受け取ったスパイダーウーマン。
早速これをピーター達に届けたいところだが、丁度モーランと鉢合わせる。
ベンジーを手に入れたモーランはボーラに赤子を押し付けようとする。
「ボーラ、ブリックス、こいつの面倒を見ておけ」
「ちょ、ちょっと何の冗談?私はメイドじゃないのよ」
「ふん、二人揃って”花嫁”も見つけられないお前らには子守がお似合いだ」
そこにジェシカ(スパイダーウーマン)の姿を認めたモーラン。
愛人である彼女の態度がおかしいことに気づく。
「なんだ?後ろ手に何を隠している?」
「何って、なにもありませんことよ、ご主人様」
何も持っていない両手を広げてみせる。
彼女は次元転移装置を巻物に巻きつけ、それのみをピーターの元に送ったのだ。
スパイダーウーマンからの贈り物を乱戦中のピーターは何とか受け取る。
それと同時にシルクから通信が入る。
「ピーター?聞こえる」
「シンディか?この通信は敵に傍受されてる!使えないぞ」
「必要なことだけ言うわ。Earth-3145に来て!」
その言葉を聞いてピーターは即座に決断する。
「みんなついて来てくれ!移動だ」
だがたどり着いた先は荒れ果てた世界。
しかも皆、急に咳き込み始めます。
「アナマリア、この大気の組成はどうなってる?」
「高濃度の放射線を感知、長時間滞在すると人体に深刻な影響が出ます」
この回答を聞いて激昂するスペリアー。
「なにがセーフゾーンだ!こんなところに連れてきて
お前も、あの女も何考えてるんだ!」
そんなやり取りを遮るようにインディアが叫びます。
「喧嘩してる場合か。見ろ、シルクが道案内を残してるぞ!」
見ると蜘蛛糸で作られた矢印が作られていた。
それに従って移動していくと着いた先はシムズタワー。
エゼキエルがシルクを閉じ込めていた建物だ。
中には重厚なシェルターが備えられている。
「シェルターまで用意してあるとは周到だな」
「これはエゼキエルが僕やシルクをインヘリターから匿うために用意してたんだ。
並行世界でも暗証番号が同じならいいんだけど……」
重々しい扉が開きます。中に居たのは…。
「シルク!わかりやすい案内で助かったよ。で、何をしてるの?」
「この世界のトーテムはこの中で待っててくれたの。驚かないでね」
そう言ってシルクが指した先に居たのはベン伯父さんだった。
メイデイの弟ベンジーを奪われ劣性に立たされたと思われたスパイダーマン達でしたが、マスターウェーバーの意外な協力に逆転の芽は残されているのでしょうか。
そして何よりお待ちかねの登場、東映版スパイダーマンとレオパルドンです。ちなみにこのスパイダーマン、レオパルドンがやられたものの辛うじて脱出できてます。
「転送装置のおかげで助かった。だがその代償は大きい……。
すまんレオパルドン、お前を置いてきてしまうなんて」
沈みかける拓也を同じ日本人(?)のマンガバース・スパイダーマンと
スパイダーマンJが励まします。
「君は独りじゃないんだ、拓也。
俺達みんなスパイダーマン仲間なんだ。まだこれからだぜ」
「そうだよ、レオパルドンは残念だったけど、君はまだ戦えるじゃないか」
「君たち……俺にはまだ友がいたんだった」
レオパルドンの登場も驚きのですが、こういう小ゴマでのくすぐりが読んでて嬉しいところになってます。
Amazing Spider-Man (2014-) #12
- 作者: Dan Slott
- 出版社/メーカー: Marvel
- 発売日: 2015/01/07
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スパイダーバース単行本情報。全体のあらすじも紹介してます。