X-MEN新タイトル「エクストラオーディナリーX-MEN」の第5話レビューです。X-MENの前に現れたのは死んだはずのサイクロップス!?果たして彼の正体は?
あり得ない人物の登場に動揺するX-MENだったが、テレパスのジーンはいち早く彼が本物のスコット・サマーズではないことに気付く。その言葉を受け偽サイクに飛びかかっていったローガンだったが、オプティックブラストの一撃に地上まで吹き飛ばされる。
「バカな奴らめ、私は貴様らの救済を提示してるのだぞ」
「ふざけた事を言わないでシニスター!
こんな人形、スコット・サマーズでもなんでもないわ」
憤るストームの言葉にシニスターが応える。
「そうだ、そのとおりだ!
これこそ彼の遺伝素材にインヒューマンのDNAを加えた、至高にして究極の存在なのだ!」
しかし、ブラストの跳弾がジーンを傷つけたのを見た偽サイクは暴走を始める。
その調整に走ったシニスターは隙だらけの背後からコロッサスの一撃を食らう。
そして暴走したサイクロップスはマンハッタンの市街に飛び出し暴れはじめる。
市民を守りながらもサイクロップスと戦闘を続けるX-MEN。
アイスマンは、バスに下敷きになった青年を助け驚愕する。
「なんだ!」
青年は半身獣人のような姿だったのだ。
「お、俺はインヒューマンなんだ……」
「……大丈夫か?立てるか」
「あ、ありがとう。すまない、本音を言うとあんたらX-MENが
俺を助けてくれるとは思わなかったんだ」
「何言ってんだ、俺はX-MANとして当然のことをしただけだ」
アイスマンは青年の手を掴むと彼を助け起こすのだった。
マンハッタンでの戦いは回復したローガンが偽サイクの胸にクローを突き立てると、エネルギーを暴走させたサイクをジーンがテレキネシスで抑え、ストームが気流で上空まで吹き飛ばす。内部エネルギーを臨界させた偽サイクはマンハッタンの夜空で大爆発を起こすのであった。
騒ぎを聞きつけ警察やマスコミも集まってくる。早くこの場を去ろうというジーンを抑えて、ストームはアイスマンに氷のステージを作らせる。
「みなさん、私はストーム。そして彼らが私のX-MENです。
私たちはみなさんの前から姿を消しましたが……」
ここまで話したところでヤジが飛ぶ。
「そうだ!ミュータントはそのまま引っ込んでろ!!どれだけの人間が命の危機にさらされてると思ってる!!」
M-POXのことである。
「かの病気で本当に人間の命がおびやかされていますか?
命を落としているのは私たちミュータントの方です」
ストームは続けます。
「私たちは今、人々を守るためにこの場に居ます。
X-HAVENはミュータントを保護するところ。
だけど、私たちX-MENはあらゆる人々を守るために戦っています。
それはミュータントだけでない、人間も、インヒューマンも、全ての人々をです」
そんなストームのスピーチを最前列で眺める人が居た。プロフェッサーXです。
「私たちは恐れられても、疎まれても、決して逃げません。あなたを見習って」
「オロロ、誰に向かって話してんだ?」
「いえ、何でもないわ。X-MEN、行くわよ」
かくしてX-MENは自らの種の危機に立ち向かいながらも、すべてを受け入れ、すべてを守る戦いに身を投じるのであった。
ということで、新X-MEN旗艦タイトルの第1アークの終了です。シニスターはアークエネミーという程ではなさそうですが、このタイトルでは長く付き合うことになりそう。
そして最後に出てきたプロフェッサーXですが、これは実在の存在なのか怪しいところ。ここまでの5話の中で何度もストームの前にだけ現れたり、激励を送ったりという描写になっています。他誌においていまだにレッドスカルが教授の脳みそを奪ったままといった記述もありましたので、今この時点では復活していたと判断することは難しいかと思います。
ちなみに、今回はセレブラちゃんの出番はありませんでした!
TPBは5月発売。
Extraordinary X-Men Vol. 1: X-Haven
- 作者: Jeff Lemire,Humberto Ramos
- 出版社/メーカー: Marvel
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