All-New X-FACTOR#2の紹介です。2014年1月22日刊行。
営利企業サーバルインダストリーによって組織された新しきX-FACTOR。彼らは最初の任務としてA.I.Mの基地に侵入します。
「Dr.ホフマン!基地を放棄して逃げるべきです。敵襲ですよ!」
「放棄、バカ言っちゃいけないよ。
こんなフィールドテストに適した場面は無いじゃないか」
ホフマンが実験室の扉を開けるとそこにはカプセルに閉じ込められたアビスとリーパー、2名のミュータントが居た。
A.I.Mの警備員を次々打倒し奥へ進むポラリス達。
しかし敵も備えは十分だった。
突如ガンビットの足元にが開き、落とし穴が彼を飲み込む。
とっさに救おうとしたクイックシルバーは逆に天井から伸びてきたパイプに
吸い込まれ何処かへと連れ去られる。
「やるじゃないの。でもこういうやり方なら私も得意よ」
ポラリスは磁力を全開にして通路の壁をはがして罠をさらけ出す。
ガスの噴射を感じたポラリスは一旦近くの小部屋に飛び込む。
そこには捕えられていたもう一人のミュータント、ファタールが居た。
ガンビットが落ちていった穴の先は溶鉱炉。
彼はとっさにパワーチャージしたカードを溶鉱炉に投げ込み、
爆風でなんとか落下を免れる。
しかし着地した先には銃を構えるA.I.Mのガードが。
「例のミュータントだ」
「捕獲する必要は無い。撃て」
と口にした次の瞬間、ガード達の手から銃が消えていた。クイックシルバーだ。
一瞬で蹴散らされるガード達。
「どっから現れたんだ?」
「俺もトラップに嵌っててね」
「そいつは災難だったな」
「…まあ、大したことなかったがな」
超スピードのクイックシルバーに物理的な罠はほとんど意味をなさないのであった。
ファタールを救出したポラリスは彼女から事の背景を聞いていた。
かつてクイックシルバーからテリジェンクリスタルの力を得たこと。
その結果は歩く爆弾ともいえる危険な状態になってしまったこと。
アビスの異空間能力でなんとか爆発を免れていたこと。
その状態をホフマンに捕えられ、力を再び奪われていたこと。
Dr.ホフマンの所業の前段としてクイックシルバーが関わっていたのだった。
一方、アビスとリーパーからエネルギーを奪ったホフマンは、
それらを自身にフィードバックする実験を行っていた。
エネルギーを吸収した彼は強大なパワーを得て巨大なモンスターと化していた。
研究所ごとX-FACTORの三人を押しつぶそうとするホフマン。
「こいつはまずいな」
「ガンビット、残りのカードを構えろ」
「これでいいか?」
「オーケー、しっかり持ってろよ」
そう言うとクイックシルバーはガンビットを背負って超スピードで走り出す。
ポラリスが注意をひきつけてる間に二人がホフマンの肩まで駆け上がる。
「今だ!」
「裏庭で!ウォンプラットに!当てたことだってあるさ!!」
ガンビットが投げたカードは見事ホフマンの耳の穴に命中し頭の中で爆発します。
「何言ってるんだ?」
「スターウォーズ見た事無いのかよ?」
「ファンタジー映画は見ないんだ」
「アンタ、確実に人生損してるぜ」
昏倒して元の姿に戻ったDr.ホフマンの元にX-FACTORの三人と
捕えられていた三人のミュータントが集まります。
これまでの行為の報復とばかりにホフマンにとどめを刺そうとするリーパー。
しかしそれを止めたのはクイックシルバーでした。
「止せと言ってるんだ」
「ふざけるな!俺らがこいつに何をされたと思ってるんだ!!」
リーパー達からすればホフマンは許せないし、さらには元々の原因ともいえる
クイックシルバーに諭されるのは納得いかないところであった。
「どういうことだい!よりにもよってこいつに助けられるなんて。
こいつが、クイックシルバーがやったことを許すことなんて到底できないんだよ!」
そんなファタールのうめき声にガンビットが答えます。
「それならそうすればいいさ。
だがな、今のこいつには俺達も付いているってことは覚えておくんだな」
X-FACTOR最初のストーリーはこれにてお終い。前シリーズにて残っていた話をうまく起点にしています。クイックシルバーの正悪つかないところが上手いバランスで取り上げられていますね。
サブタイトルの”Now hold on tightly”(しっかり掴まっとけよ)はクイックシルバーの言葉。その後のスターウォーズネタが面白かったですね。たしかクイックシルバーの映画食わず嫌いネタは別のストーリーでもネタにされていたと聞いたことがあります。
【登場キャラクター】
ポラリス、ガンビット
クイックシルバー
アビス、リーパー、ファタール
All-New X-Factor Volume 1: Not Brand X
- 作者: Peter David,Giuseppe Camuncoli,Lee Loughridge
- 出版社/メーカー: Marvel
- 発売日: 2014/07/01
- メディア: ペーパーバック
- この商品を含むブログを見る