Uncanny Avengers #15
宇宙船アーク内をアポカリプス・ツインズ目指して駆ける二人。
「今回の事件が終わったら、どうするんだ?アレックス」
「そうだな、皆を家に呼ぼうか。
ラガブーリンの16年を開けて、IN-N-OUTバーガーを並べて
GTAの新作をやるんだ」
「それは楽しみだな」
「ああ、最高だろ…おっと、また見張りだ。
おしゃべりはここまでだ、スティーブ」
「喋ってるのは君だろ」
敵を排除に向かおうとしたその刹那、ハボックが姿を消した。
「ハボック!?」
この現象は彼だけでなく、新エグゼビア学園のサイクロップス達、モスクワで戦うケーブル、マドリプールのセイバートゥース等、ジーングレイ学園の生徒達、ロスに拠点を置くストーム等、そしてアーク内で戦っていたウルヴァリンにも同じ現象が起きていた。
スカーレット・ウィッチの魔法で全てのミュータントはアークに送り込まれたのだ。
「終わったな、エイミン」
「そして始まりでもあるわね、ウリエル」
双子の計画は最終段階に入ろうとしていた。
タキオン・ダムに辿り着いたワスプ。
これを破壊すればイモータスの軍勢が未来から加勢に来る。
しかしそこに立ちはだかったのはセントリーだった。
縮小化とスピードで翻弄するワスプ。
隙を突いてダムを破壊しようとするも、宇宙船アーク自体がワープして消えてしまう。
そして唖然としているところを逆にセントリーに握りつぶされそうになる。
一瞬で巨大化し、セントリーを踏み潰すも、足の下にその姿は無い。
地中から飛び出したセントリーは、土塊からニ体の巨人を作り出すとワスプにけしかけるのであった。
ニ体の巨人にやられて元の大きさに戻るワスプ。
セントリーは彼女に歩み寄ると自らの頭蓋を割って暗黒の触手を伸ばす。
しかしそこに雷光の速さでソーが駆けつけ、セントリーを叩き潰す。
「灰は灰に!土は土に!」
雷声一喝、ハンマーから豪雷を呼ぶと
ニ体の巨人は脆くも崩れ去るのであった。
頭を潰しても苦も無く立ち上がるセントリーに流石のソーも手を焼く。
だが地中から現れた巨大なワームがセントリーを飲み込み、何処かへと連れ去って行った。ワスプが昆虫と意思を疎通する能力を発揮したのだ。
「このヘルメットの持ち主がどこへ行ったかご存じ?雷神さん」
ソーの兜を拾い上げ、束の間の勝利を分かち合う二人だった。
キャプテン・アメリカは目的の部屋へ辿り着く。
そこには眼前の地球を眺め勝利に酔うアポカリプス・ツインズの姿があった。
「(なんとかここまで辿り着いた。しかしあまりにも犠牲は大きかった。
ワンダ、サイモン、ローグ…、彼らの死はユニティ・スカッドを立ち上げた
自分のせいだ。私が不甲斐ないせいだ。リーダーのハボックに従わなかったせいだ。
だからこそ自分でケリを付ける。友のアベンジだ)」
背後から音も無く近づきウリエルに襲い掛かるも、
その接近を感付かれており、そのまま1対2の戦いになだれ込む。
健闘も虚しく双子に捕えられるキャップ。
素晴らしい物を見せるというエイミンが指差した先には、青い地球と
それをはるかに上回る大きさのセレスティアルズ「イグジーター(EXITER)」が佇んでいた。
セレスティアルズの出現に驚いたソーはワスプを連れて、
月面に居を構えるウォッチャーの元を訪れる。
「ウアトゥ!何が起きているのだ!?
どうして執行者イグジーターが現れる!?」
「それはお前自身が良くわかっているだろう、オーディンの子よ」
「何のことだ?」
「斧だ。セレスティアルズを傷つけたあの斧、お前の罪であろう」
「…ヨルンボルン」
「イグジーターはアポカリプスの双子によってもたらされたのだ。
彼の者達は、お前の斧を以てセレスティアルズ・ガーデナーを殺し、
ライフシード・デスシードを奪って自然の摂理を乱した」
「お願い、どうにかならないの?」
ワスプが懇願します。
「どうにもならん。見よ、地球の命運は決した」
見るとイグジーターが非情の判決を下しているのであった。
長く続いたこのシリーズもついに最終局面。地球を破壊しにセレスティアルズが現れます。さらにはウオッチャーも登場し大惨事待った無しな雰囲気です。
冒頭、キャップに帰ったら何をしたいと聞かれて答えるハボックのセリフが面白い。IN-N-OUTバーガーは米国のハンバーガーチェーンということは分かったのですが、「GTA」がテレビゲームのあれのことかは自信の無いところ。でもハボックが「俺、この戦争が終わったらハンバーガー買ってゲームやるんだ」なんてことを言ってると思うと親近感が湧きますね。
【 登場キャラクター】
ハボック、キャプテン・アメリカ
ワスプ、ソー
アポカリプス・ツインズ(ウリエル、エイミン)
セントリー、ウオッチャー
セレスティアルズ