タイムウォーカー Film2
「あいつらは、いったい何なの…!?」
「プロメテアンだ!5次元の世界から来た自爆型生命体だ!」
ニーラ博士の手をひき、タイムアークから飛び出したアイヴァーがそう叫ぶ。
飛び出した先はマスケット銃を手にして戦う木造の船の上。
アイヴァーが言うには、ここは1805年、かの「トラファルガーの海戦」のまっただ中だと言う。
「ついてこい!俺に考えがある。臨機応変に行くぞ」
そう言うとニーラを置いて走り出すアイヴァー。
「ああ、すいません。ちょっと通してください。
気を付けないと…下手をしたら歴史を改編しちゃう」
なまじ科学理論の知識のあるニーラは恐る恐る歩き出す。
「イタっ!」
海兵の一人にぶつかり倒れ込むニーラ。
その脇を鉄の砲弾が掠める。
「ああ、どうしよう。本当ならこの人は今の砲弾で死ぬ運命だったんじゃ…。
歴史を改編しちゃった?これでパラドックスが起きたらどうしよう…」
「…まさか命の恩人に死んだ方が良かったと言われるとはね」
ニーラによって一命をとりとめた顔に三本傷のある海兵は不思議な顔で言う。
しかし、あらゆる行動がタイムパラドックスの原因となりかねないと考えるニーラは急いでアイヴァーの元へと走る。
旗艦にてなにやら書類を調べているアイヴァー。
そこへ一人の立派な男性が近づく。
「おい貴様!信号旗のキャビネットで何をしてる!」
アイヴァーは振り向くと拳銃で男性の胸を撃ちぬく。
「すまないネルソン提督。あなたの運命はここで死ぬことだ。
宇宙のバランスをとるためと思って安らかに眠ってくれ」
そうして船の陣形を変える旗信号を上げると、ニーラと合流したアイヴァーは
追ってきたプロメテアンから逃げるために新たに開いたタイムアークに飛び込むのであった。
今回も怒涛の展開。実際に起きたトラファルガーの海戦を元にアイヴァーの大胆な行動と、物理学者らしくタイムパラドックスを気にするニーラの行動が対比されている。
今回もスピード感にあふれる物語であっという間に次回に続く物語。果たして次の時代はどこへ!?
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