Children & Weapon Smith

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【ブログ読書感想文】ホークアイ傑作エピソード2編

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まなめさん企画の「ブログ読書感想文」に乗っかって、個人的趣味であるアメコミ、その中でも日本語版が出ているものを取り上げたいと思います。

今回感想文を書くのはマット・フラクション脚本の「ホークアイ(2012年シリーズ)」、その中から第11話と第19話を紹介。

 

 

ホークアイ(2012年シリーズ)とは

まず初めに本シリーズの概要を説明したいと思います。

邦訳本も出版されたこのシリーズは「常人ヒーロー」ホークアイことクリント・バートンが、自分の住むアパートメントをロシアン地上げマフィアから守るために奮闘する物語であります。

そこには「アメコミ」というキーワードから想像される「空飛ぶヒーロー」や「掌からレーザーを発射するロボット」も登場しません。

ジャージを着こんだマフィアからアパートを守るために時には骨折し、時には住人達の力を借りる「あなたの隣に住んでるかもしれないヒーロー」の物語であります。

 

第11話「ピザこそ我が生きがい」

そんなアパートに住み着いているピザ好きの犬。

この犬の視点で物語が進められる本エピソードは、セリフも部分的にしか記述されていません。

そう、主観が犬だから。

ですのでコマの大部分は絵のみで記されます。

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このお話の面白いところは、この犬が敵であるトラックスーツマフィアからは「アロー」と呼ばれ、アパートの住人(主にホークアイ)からは「ラッキー」と呼ばれ、慕われているところ。

この両面からの視点を、主にアイコンで示しているところが素晴らしいの一言です。

 

 

第19話「言葉はいらない」

そして次はホークアイことクリント・バートンの物語。

彼はこの19話の前のストーリーで聴覚にダメージを負っています。

したがって音が聞こえない。

それを以下のような手話のコマで著しています。

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これは前の犬のイシューと似ているところですが、一つ違うのはクリント以外の人間同士で会話するシーンではちゃんと会話が書かれているところ。

そう、耳が聴こえるから。

 

また、このイシューはマフィアとの抗争とは別に、兄と弟、ヒーローと元ヴィラン、光と影の存在であるクリントとバーニーの対比をまざまざと現しています。

そんな彼が、マフィアとの抗争の最終決戦に挑む切っ掛けを作るこのエピソードは、アイズナー賞を受賞した前述の第11話に負けずとも劣らない名エピソードであると個人的には思っています。

 

個人的雑感

これら二つの物語は、その特殊な表現で、各所で絶賛を浴びています。

ですが、その表現以外で自分が取り上げたい箇所が一つあります。

それはクリントの兄、バーニー・バートンの存在です。

 

かつてヴィランに身をやつしたこともある彼。

第11話に於いては殆ど物乞い同然の扱いで、トラックスーツマフィアに追い返されます。

そして第19話では、弟クリントと何とか意思の疎通を行い、彼の意志を善なる方向に向ける存在。

そんな「ヒーローでも一般市民でもヴィランでもない」バーニー・バートンもぜひ見ていただきたいところではあります。

 

まとめ

さて、いろいろと書いてしまいましたが、このホークアイ(2012年シリーズ)は日本語版も発売される人気作品。

他のヒーローの予備知識も必要なく、「アメリカンコミックというと、ヒーローがドカーン!」と思っている方でも、ぜひ手に取っていただき、その表現の豊かさ、物語の語り口の上手さに触れていただきたい作品です。

 

これを以って、私の【ブログ読書感想文】を締めたいと思います。

 

 物語の始まり、第一巻。

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 先に紹介した第11話収録の第二巻。

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 「もう一人のホークアイ」ケイト・ビショップの活躍する第三巻。

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 そして第19話収録にして、物語の大団円を迎える第四巻。

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