エクスティンクション・アジェンダ #4 【バトルワールドレビュー】
エクスティンクション・アジェンダ最終話の紹介です。遂に復活したキャメロン・ホッジとX-MEN・ジェノーシャの連合軍がぶつかります。
第3話紹介はこちら
ジェノーシャ。復活したキャメロン・ホッジに対しバレットプルーフが戦端を切っていた。
「奴はいったい……どういうことだ?」
「キャメロン・ホッジよ。あのミュータント差別主義者。
トランスモードウイルスの力で蘇ったのよ」
ウルヴァリンの呟きにウルフスベーンが答える。
「トランスモードって言うとウォーロックの?」
ボムシェルことタバサが続ける。
「アレックス……ハボック!応答して」
ウルフスベーンがハボックに通信を入れるが、
ジェノーシャ軍対X-MENの戦いも大詰めを迎えており、通信どころではなかった。
ロックスライドとカルマの操るローグが力のぶつかり合いを見せたかと思えば、
レイチェルに化けたミスティークが騙し討ちで銃撃する。
そんな姿をみてジェノーシャにさらわれてきたトリアージが訴える。
「ミスティーク!なんで僕らが戦い合わなきゃならないんだ!
協力しあえたじゃないか?」
ジェノーシャの疫病を治すという目的の元、さらわれた身とはいえ協力的な姿勢を
見せていたトリアージの言葉も届かず、両軍は戦い続ける。
だが、両軍のリーダーが戦う中で、ハボックの頭を通してウルフスベーンからの
通信内容を読み取ったレイチェルは愕然とする。
「キャメロン・ホッジ……!?なんでヤツが?」
更なる強大な悪の姿を認め、さすがの両軍も互いに矛を収めてホッジの元へ向かうのであった。
「いつからだ!いつから私は死んでいたんだ!?」
ホッジが錯乱しながら叫びます。
「そのような事を聞くな、同朋よ。
私とてテクノウイルスで誕生したばかり。同じようなものだ」
テクノオーガニックウイルスのアーマーに纏われたバレットプルーフは
まるで別人のように喋りだしていた。
その戦いに割って入るウルヴァリンとインク。
しかしインクはホッジのクローに一撃で貫かれてしまう。
「インク!良くもやったね!!3・2・1……」
「タバサ!それは……」
ボムシェルの放ったタイムボムはホッジに防がれ、
爆風はX-MENを吹き飛ばしただけだった。
ホッジの触手がボムシェルを捕える。
「彼女を放せ!!」
そこへ現れたのは振動エネルギーを操るリクターだった。
極限の状態で彼女からの愛に気付いたリクターが命を賭してホッジの足元を崩す。
「そうだった、リクター、覚えてるぞ。
貴様に瓦礫に生き埋めにされた……。
まず貴様を始末しないといけなかった!」
ホッジの伸ばしたクローがリクターの頭を無残にも貫く。
「ジュリオ!いやあぁぁ!!」
瓦礫を払いのけてウルヴァリンとバレットプルーフが現れる。
「おい、デカいの!大丈夫か?」
「私の名は”ロック”だ」
バレットプルーフは応える。
「OK, ウォーロックってことか。
よし、じゃあ第10ラウンドだ。奴の所まで届けてくれるか?」
彼の意を汲んだバレットプルーフがウルヴァリンを掴む。
アーマーの出力をフルに発揮し、ウルヴァリンをホッジに向かって投げ込む。
ファストボールスペシャルだ。
弾丸と化したアダマンチウムの塊はホッジの右腕を両断する。
そうして稼いだ時間のうちにレイチェル、ハボックらX-MENとマジストレーツ本隊が合流するのであった。
そのとき、ふいに新たな影が現れる。
それはウォーレン・ワージントン、アークエンジェルだった。
彼の姿をみとめホッジは狂乱する。
「き、貴様あああぁぁぁぁ!!」
その隙をX-MENは見逃さなかった。
ミスティークの変身で作った隙を逃さず総攻撃をかける。
その間にハボック、ウルフスベーン、ボムシェルは別行動をとっていた。
ブラックバードに乗り込んだ三人は覚悟を決めた顔をしていた。
「いいのかい?」
「あいつは、あいつはジュリオを殺した……」
ウルフスベーンの問いに涙で応えるボムシェル。
「準備はいい?アレックス?」
操縦席からウルフスベーンが聞く。
「OKだ。ヤツを倒す。その後のことはどうなろうとかまわん。
タバサ、大丈夫か?」
「いいよ、3,2……」
ボムシェルが最大出力のタイムボム膨らませ、
ウルフスベーンはブラックバードをまっすぐホッジに向かわせる。
「ごめんなさい、アレックス……。愛してるわ」
「俺もだ、レーン」
ブラックバードに気づくホッジ。
「なんだ、何のつもりだ?」
迎撃するエネルギー弾を無数に放つが、それらはハボックが撃ち落としていく。
「ジェノーシャのためだ。くたばれ、イカれ野郎!」
そうして極限まで肥大したタイムボムを抱えたまま
ブラックバードはホッジに体当たりをし、大爆発する。
かくして悪夢の存在は跡形も残さず消え去ったのであった。
レイチェルの張ったバリアに守られX-MENは辛うじて生き残っていた。
「奴は倒したのか?」
「周辺をサイスキャンしたけど全く反応無いわ」
バレットプルーフの問いにレイチェルが答える。
「彼等の犠牲を忘れてはならないわ。この街を再建しなくては」
「誰のために?」
「彼らのため、そして私たちの為よ。
これからもジェノーシャは独立した領地。
私達は彼らのために尽くさなくてはならないわ。
でも我々はX-シティの住人、X-MENであり続けるのよ」
去っていったハボック達を偲びつつ、ジェノーシャの自治を約束するレイチェルだった。
エピローグ。
ホッジの破片が集まり人の形をなしていく。
だがそれは別の人格をなしていく。
「自身、生きてる?」
それはウォーロックの復活を表しているのであった。
エクスティンクション・アジェンダ完結です。前回の紹介から随分空いてしまいましたが、なんとか完結いたしました。
悲惨な結末ながらシンプルなストーリーと、なによりハボックの活躍が存分に味わえる佳作でした。また、何度も書いてしまいますがディ・ジャンドメニコのアートが美麗で見ごたえがありました。
最後のウォーロック復活はオマケのようなものでしょうか。シークレットウォーズ関連誌の中には秋からも連載が継続するものが幾つかあるのを見ると、本作も売上げ如何では続編の計画などが有ったのかも知れません。
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