2099, スパイダーグウェン, 二人の女性キャプテン・アメリカ
秋から全誌リニューアルを果たしたマーベルコミック。その新展開の中でちょっと面白いサブキャラクタ―が出てきたので紹介したいと思います。
タイトルにも書きましたが、現在連載中のスパイダーマン2099、そしてスパイダーグウェン誌にほぼ同時に登場したのが「女性版キャプテン・アメリカ」です。
同時期に登場とは言うものの2誌はライターも違えば、作品世界も違っており(2099はEarth-616、SグウェンはEarth-65)二人は全く別のキャラクターになっています。
スパイダーマン2099版 キャプテン・アメリカ
本名ロベルタ・メンデス。パーカーインダストリーの支社長となったミゲル・オハラの秘書業務を担当しており、家には夫と子供が待つ何の変哲もない女性。だが彼女の後ろには時折キャプテン・アメリカのコスチュームを纏った幻影が浮かび上がる。
実は半年前に刊行された「シークレットウォーズ2099」で登場済みのキャラクター。しかしその時はバトルワールドという異世界の上に2099年の未来世界、今回は現代の正史世界に登場しています。
現在のスパイダーマン2099誌では幻影としてのみの登場に留まっており、具体的な活躍はまだ見られていないが(#1時点)、今後のストーリーに関わってくることは明白と思われます。
SW2099のように第三者の指示で人格が入れ替わりキャプテン・アメリカとなるのか?やはり彼女も未来世界と関係する人物なのか?興味が尽きないところではあります。
スパイダーグウェン版 キャプテン・アメリカ
本名サマンサ・ウィルソン。こちらはオリジナルのキャプテン・アメリカと同じようなオリジンを持つ。第二次大戦時に軍が研究していた超人血清の被験者候補に選ばれた彼女は、数奇な運命から超人的な力を得ることとなる。(余談だが、この時の候補者にはスティーブ・ロジャース、バッキー・バーンズ、イザヤ・ブラッドリーというどこかで聞いた名前の男性達が居たそうだ)
そうしてキャプテン・アメリカとなった彼女はナチスの悪の科学者アーニム・ゾラを打倒し合衆国に勝利をもたらす。しかし、最後にゾラが行っていた異次元の扉に取り込まれ、以来75年もの間異次元を放浪することとなる。そして現代によみがえった彼女は眼帯の長官シャロン・カーターが率いるS.H.I.E.L.D.に所属しエージェントとして活躍することとなる。
スパイダーグウェン新章で出現したリザード軍団に対応するため登場。最初はグウェンも異分子として倒そうとするが、リザード軍団の前に共闘する。
ここまでグウェン以外にヒーローの出てこなかったEarth-65世界に、超人とS.H.I.E.L.D.の存在を登場させたというのは中々驚きの展開。個人的には警察と悪人とスパイダーマンというシチュエーションをキープして欲しいとも思うところ。
人種やその名前から中の人はファルコンをモチーフにしているものの、コスチュームは標準的なキャプテン・アメリカデザインを踏襲している。時間の旅人であり、使命に燃える合衆国エージェントというキャラクターは元来のキャップを色濃く反映しているところが良く見られます。
ロベルタとサマンサ、二人ともこれからの活躍が期待される所で有ります。
【おまけ】
実のところ一番紹介したかったのは女性版キャップよりもこちら
サマンサ・キャップのサイドキックにして彼女の13番目のクローン「サム13」
バッキーとウィンターソルジャーとファルコンの良いとこ取りをしたようなキャラクター。やはりサイドキックは少年であるところが王道ですね。