Children & Weapon Smith

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フューチャーインパーフェクト #4【バトルワールドレビュー】

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シークレットウォーズ関連誌「フューチャーインパーフェクト」の第4話紹介です。ドゥーム打倒のため、デストロイヤーを求めて旅立ったマエストロとルビー達。果たして伝説の兵器は手に入るのか。

第3話紹介はこちら。

koto-bukiya.hatenablog.com

 

吹雪吹き荒れる港に一組の旅人達が到着していた。

マエストロとシング達一行だ。ここは極寒の地ノースヘイム。

「お前さんが勝手にディストピアを離れて、隣国を調査なんざまずいんじゃないか?」

 対マエストロ反乱組織のリーダーながら、

成り行きで彼と共に行動することになったシングが訪ねる。

「奴が気付くまでまだ時間はある」

「そうだな、その前にデストロイヤーを見つければ問題ないな」

マエストロの回答に気安く答えるシング。

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「ジェイミーを置いてきちゃった」

「あんなでっかいペット連れて旅なんかできないだろ」

「そうだけどさ」

と、反乱組織のレイラとジャニス。

そしてルビーとスクーターを含めたの6人は、とりあえず情報収集にと酒場に入る。

 

「いらっしゃい、何にする?」

酒場の看板娘が訪ねる。

「情報が欲しい、ユーリックという奴についてだ。そいつに聞きたいことがある」

その名前を聞いた途端、娘の顔が豹変する。

どうやらここでは名を出すのもはばかられる存在のようだ。

すると奥から現れた体躯の良い男がマエストロたちに言い放つ。

「ここから出ていきな。ここはユーリックに関わる奴が居るところじゃない」

「質問の答えになってないな。

ワシの言う通りに動かん奴なら要らん。

ならこの百キロのテーブルの方がまだマシだ!」

そう言ってテーブルを外に放り投げるマエストロ。

「俺たちゃビールにもありつけないのかよ」

愚痴るシング。

 

「ユーリックならノルンヘイムだ」

そこへ助け舟が入る。奥の席にいた盲目の老人だ。

「ここから5マイルほど西。店を出てそのまま道なりに行けばよい」

「貴様は?」

「オーダー」

「オーダー?何故盲目の男がユーリック・ザ・トロルの事を知ってる」

「これでもかつては神だったからな」

盲目の老人は酒を煽ると言い放つ。

「バルダーは私の兄弟、ソーは私の友、オーディンは私の同朋だった。

ユーリックによろしく伝えてくれ。お前さんが殺される前にな」

 

ノースヘイムに向かう道すがらスクーターは不満たらたらだった。

「ボスもどうにかしちまったんじゃないか。マエストロなんかと並んで歩いてさ」

「ここまで来てグチグチ言うんじゃないよ。

これ以上愚痴るならあんたの頭が吹っ飛ぶよ」

ルビーのオプティックブラストを湛えた瞳が黒く光る。

「へいへい、歩きますよ」

前回に引き続きこの状況に納得のいかないスクーターだった。

 

「おそらく、ここだよな」

オーダーの言う通りに来ると、ノルンヘイムと書かれた洞窟があった。

洞窟を分け入っていく一行。

老人の言う通りだった。

そこにはユーリックと彼の率いるトロルの軍団が居を構えていたのだ。

明らかに友好的には見えない一団の前にマエストロが歩みでる。

「ユーリックか?儂らはデストロイヤーを探している」

マエストロの言葉に大笑いするトロル達。

「緑の男よ、貴様の望みなど知らん。お前たちに待つものは一つ、死あるのみだ」

「笑わせるな。その言葉そっくりそのまま返してやるわ」

「野郎ども!殺せ!!」

「みんな下がって!」

ルビーの目が漆黒に光ると、放たれたオプティックブラストがトロル達を吹き飛ばす。

「怪しい術を使うやつめ!」

「お前さっきから面白いことばかり言ってるが

生憎俺達はお喋りしに来た訳じゃねえんだよ」

シングの一撃がユーリックを打ちのめす。

「そうか、死にに来たというのなら、手伝ってやろう!」

だが口の減らないユーリックは返す刀でシングも吹き飛ばす。

 

「ふむ、貴様さっきから"殺す殺す"ばかりで口だけではないか。

どれ、打ってこい。儂が貴様の力を測ってやろう」

そう言ってユーリックの前に立ちはだかるマエストロ。

閃光も走らんばかりの一撃がボディを捕らえるが、

マエストロはびくともしない。

顔をしかめるユーリック。

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「どれ、次はこちらの番か」

その一撃は洞窟の壁を吹き飛ばし、ユーリックを地底湖まで突き落とす。

 

だがユーリックはずぶ濡れになりながらも悪態を止めない。

「ごふっ。デストロイヤーはエンシエント・ワンに守られてる。

ドゥーム神直々に配された彼のいる限り貴様はたどり着けん!」

「何者だろうと儂の前に立ちはだかる者は除けるまでよ。

デストロイヤーは必ず引きずり出してやるわ」

「ふざけるな!」

「ならば貴様を真紅に染めてやろう!」

ふたたび殴り合うマエストロとユーリック。

「ソーにも!匹敵する!俺の力を!見せてやる」

「ソーだと?笑わせるな。

ソーズの力は知らんでも無いが、貴様の事など聞いたこともないわ」

ユーリックのパンチを受けきるマエストロ。

「そして儂がこの洞窟から出たときには貴様のことなど忘れているだろう。

だが貴様には一生儂のことを忘れられなくしてやろう」

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もはやグロッキーのユーリックにマエストロは容赦ない連打を浴びせる。

かくしてユーリックは倒れるのであった。

 

マエストロが仲間の元に戻ると不幸なことにスクーターがやられていた。

しかしもはや一行に引き返す理由はない。

ユーリックの案内でエンシエント・ワンのもとへ向かうのであった。

 

「ここだ」

ユーリックが洞窟の先、光の漏れる部屋を差す。

「案内ご苦労」

「地獄に堕ちな」

マエストロは意気込んで部屋へ踏み込む。

「エンシエント・ワンか?儂はマエストロ!

デストロイヤーを出してもらおうか!」

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しかし、マエストロはエンシエント・ワンと思しき老人の顔を見ると絶句するのであった。

 

 

第二話に続き殴り合いに続く殴り合い。大迫力のバトルにピーター・デイビッドの軽妙な台詞の応酬が噛み合って、なんとも読み心地の良い話になっています。とくに今作で自分が感心したのが、アート担当グレッグ・ランドの絵。この方の描くモデルさんみたいな美女の絵が整いすぎて今ひとつ好きではなかったのですが、今回マエストロやシングなど「モンスターじみた」キャラクターを見たら評価一変しました。迫力と醜さと格好良さが同居したアートは見ているだけでも酔いしれます。

そして最後に出てきた謎の老人。マエストロの絶句っぷりを見ると既知の人物のようにも思えるのですが……。次回明かされるだろうその正体が楽しみです。

 

Future Imperfect: Warzones! (Secret Wars: Warzones!: Future Imperfect)

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