フューチャーインパーフェクト #2【バトルワールドレビュー】
シークレットウォーズ関連誌「フューチャーインパーフェクト」の第2話紹介です。ディストピアを治める老ハルクことマエストロと、その前に現れた反乱組織のリーダーであるザ・シング。二人の超パワーが激突します。
第1話紹介はこちらkoto-bukiya.hatenablog.com
マエストロの前に対峙したシングは過去を回想する。
宇宙船に乗り込み未踏の地の調査に挑んだあの日。
「速度調整!速度を維持しろ、タデウス!」
「タルボット、わかってるわ。だがな俺はこの計画をやり遂げて、
調査基地に"ロス少佐"の名前を刻まなきゃならんのだよ」
自らの功績に意気込む若きタデウス"サンダーボルト"ロスであった。
そんなロスの乗る船に宇宙線が降り注ぐ。
強力な宇宙線に包まれた船はコントロールを失い、地上に不時着する。
大破した宇宙船から這い出したロスは相棒のタルボットを見て驚愕する。
彼の体はガラスのように変質しており、砕け散っていたのだ。
変質はロスの身体にも起こる。
皮膚が岩石のように堅くなり、身体は膨張していく。
その姿はまさに化け物(The thing)であった。
駆けつけた軍のパトロールはシングの姿を見て発砲してくる。
「俺はどうなっちまったんだ!?
嘘だ!うそだああぁぁ!!!」
現代、バトルワールド。
マエストロを止めるべく現れたシングを前に暴君は鼻白みます。
「儂を止めるだと?嘘みたいな話だな」
「本気だよ」
「まだ酸欠が続いてるのか?ロスよ」
「そうかも知れねえな」
その言葉を皮切りにマエストロとシングの壮絶なぶつかり合いが始まる。
二人の殴り合いは壁という壁、床という床を壊して回る。
シングの蹴りがマエストロを吹き飛ばすとビルが一つ倒壊する。
「愚か者が貴様の無思慮で何人の人間が死んだんだ?」
「ふざけたこと言うな!元々の原因は手前ぇに有るんだろ」
一進一退かに見えた二人の戦いだったが徐々ににシングが劣勢に立たされる。
そこへフォローに現れたルビーがマエストロにオプティックブラストを叩きつける。
「ボス!時間を稼ぐから体制を整えて!」
「学ばぬやつだ。貴様が儂の前に立つのは早すぎると教えたろう。
そんなブラストなど足止めにも成らん。
怒りを増すだけだと言っておろう」
マエストロの拳がルビーに迫る。
そこへ突然マエストロ配下の兵士が現れる。
「こいつは私が抑えます!閣下はシングに留めを!」
そう言って恐竜型バイクでルビーを拘束すると何処かへ走り去る。
「よそ見してるんじゃあねえよ!!」
シングのパンチがマエストロの顔面を捉える。
しかしマエストロは倍の力で反撃のパンチを繰り出す。
地面に身体をうずめ、遂にシングはノックアウトされるのだった。
捕捉されたルビーだったがマエストロから充分な距離をとった辺りで解放される。
そこへ追いついてきたジャニスが現れ、マエストロの兵士を殴り飛ばす。
「待って、ジャニス!彼は私を助けてくれたのよ」
ルビーの言葉を受けて兵士が続ける。
「そうよ、私はあなた達の味方。
マエストロの側にいて彼を見張ってるの」
そして兵士はヘルメットを取る。
「私の名前はレイラ・ミラー。"彼"じゃないからね」
マエストロの居城ではシングが拘束されていた。
「どうだロス、居心地は?」
「この手が手前ぇの首根っこを掴めてりゃなお良いんだがな」
「良いよい。ところでロスよ、お前たちはその実
儂と同じ側に居ると言うことに気づいてたかね?」
「あ?何言ってやがる」
「お前たちは儂にこのディストピアから出て行って欲しい。
儂はディストピアから外の世界も欲しい」
なにやら雲行きが怪しくなってくる。
「外の世界だって?」
「そう、ドゥームの城だよ。
ドゥームの城に行き奴の首を取ってくる。
どうだ、お前たちも協力せんか?」
「……話してみろ」
バトルワールドの一国であるディストピア内での暴君と反乱軍の戦いかと思いきや、一変して神の座を狙わんと目的を語り出したマエストロ。これまでも他のバトルワールド誌にドゥーム王の存在は出てきたものの、ここまで話に絡んでくるものは初めて見ました(三誌程度しか読んでいませんが)。
果たしてマエストロの野望は成就するのか?対するシングやレイラ達反乱組織はどう動くのか?次号が楽しみです。
- 作者: Marvel Comics
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