オールニュー X-ファクター #6
All-New X-FACTOR#6の紹介です。2014年4月9日刊行。
X-FACTORの前に現れたウォーロック。かつて敵として戦ったメイガスの側について現れた彼は果たして敵か味方か。
ニューミュータンツのメンバーの一人、サイファーことダグラス・ラムゼイ。
彼はかつて親友のウォーロックと合体してしまい、機械とミュータントの
融合体としてチームメイトの前に立ちはだかってしまったことがあった。
そのことが悪夢となって蘇り、彼は悲鳴と共に飛び起きる。
そんな彼を訪れる者が居た。ポラリス達X-FACTORだ。
かつてメイガスと戦ったことを回顧するサイファー。
そこへデンジャーが不意に妙なことを言い出します。
「あなたの中にウォーロックの欠片が居るようです」
「欠片?そんなもの無いだろ」
デンジャーに向けて胸を張るサイファー。
するとデンジャーは彼の胸に指を差し込みます。
「ちょっと!デンジャー何してるの?」
「おいおい!早く胸から指を抜けよ!!」
ポラリスとクイックシルバーが慌てふためきます。
「邪魔しないでください。今、集中しています」
そう言って指を抜いたデンジャーの指先には、小さな機械の虫の様な物がありました。
確かにウォーロックの欠片はサイファーの体内に残されていたのです。
「なんでこんな物が……」
不思議がるサイファーにポラリスが声をかけます。
「それも含めて私たちはウォーロックと話したいと思ってるの」
「待ってくれ、今こいつがどこへ通信を送っているか読み取ってみる」
サイファーの「あらゆる言語を読み取る能力」で通信を解読する。
場所はテキサス州ヒューストン。
サイファーを連れてX-FACTORはウォーロックの下へ向かうのであった。
ヒューストンの通信地点には無人の建物しか存在しなかった。
しかし、その下から超未来的な建物がせりあがってくる。
さらにメイガスが現れX-FACTORをテクノ社の中にに迎え入れる。
中では地元の住人が溌剌と働いており、通りすがるメイガスを見ると
明るく挨拶をかけて来るのだった。
ポラリス達は初めメイガスが人々を操って働かせているのかと思ったが、
彼らは自らの意志で素晴らしき地元企業たるテクノ社で働いているのだった。
この状況を訝るポラリス。ガンビットはストレートにメイガスに訪ねる。
「なあ、あんたは悪者で機械世界の王様だったじゃないか。
これは何の宗旨換えだ?」
これを聞いてメイガスは激昂する。
「その世界を壊したのはお前らだろう!
私はウィルスを除去して新しく生まれ変わった!
私はただ新たに安住できる地を築こうとしているだけだ!!」
このメイガスの主張はテクノ社で働く人々を見ても一目瞭然だった。
現にメイガスはこの10年間人間として過ごし、
その間、人を殺すようなことは一度も行っていなかった。
「ウォーロックは無事なんですか」
サイファーが話を切り替える。
彼にとってはメイガス自身のことよりも
何故ウォーロックがニューミュータンツを去ったのか、
何故自分の体内に欠片を残していったのかの方が大事だった。
「それは息子に聞いてみる方が良いだろう。
おい!ウォーロック!」
呼び出されたウォーロックはサイファーと感動の再会を果たす。
「ダグ!トモダチの体に残していったセンサーから信号が無くなったから心配したよ」
ウォーロックの言葉にデンジャーが答える。
「取り出したのは私です。
始めまして、ウォーロック」
「……はじめまして」
なにやら急にもじもじし始めるウォーロックだった。
サイファーは彼に何故体内にあのような欠片を残していったのかたずねる。
ウォーロックは心配だったのだ。彼が再び自分の命を絶つような真似をしないかが。
「ダグフレンド、あの時のこと忘れちゃったの?」
「……覚えてないや。でもそんなことはもうしないよ」
「その言葉には嘘が含まれていますね」
デンジャーが配慮なく指摘する。
「デンジャー、そんな神経質にならなくても大丈夫だよ」
「こんどは本当のことを言っているようです」
デンジャーの言葉を聞き改めて再会を喜ぶウォーロック。
「自分とダグフレンドは一度はお別れした。
でも今はまたこうやって顔を会わせることができた。
この方がずっと良いね」
「僕もだよ、ウォーロック」
サイファーとの再会を果たしたウォーロックは
再び彼と行動を共にしたいと父に告げる。
「お前は!また私の元から離れ!スーパーヒーローごっこをしたいというのか!!」
興奮して巨大化しながら放電しまくる父メイガス。
「自分はそうしたいと思う」
ウォーロックは怯まず言い切ります。
「良いだろう、行ってこい」
あっさりと引き下がるメイガスであった。
しかし何故か収まらないのがポラリスでメイガスとの再戦を望む。
それに対するメイガスの態度は冷静だった。
「何故だ?お前らとは戦う理由なんて無いだろう。
サーバルでの件も先にお前らが攻撃してきたに過ぎん」
全くその通りである。
「戦う理由ならあるわ!それは……」
帰り道のラプターの中、6人は談笑し合っていた。
「"私が戦いたいから"は無いよなあ」
「うるさいわね、ピエトロ」
クイックシルバーがポラリスをからかう。
「それはそうとあなたは私達のチームに加わってくれるんでしょう?ダグラス」
「それはウォーロック次第だけど……
ロック、君はどうするんだい?」
サイファーはウォーロックに水を向けるが、当の本人はデンジャーの方ばかり見て上の空だった。
「え?何か言った、フレンド?」
「まあ、聞くまでもないか」
こうして機械生命体ウォーロックとその親友サイファーがX-FACTORに加わったのであった。
お父さんの巨大化芸が面白かったウォーロック&サイファー加入エピソード。本文からは省いてしまいましたが、ハリソン・スノウの妻アンジェラが登場。二人きりになったのを見計らってリンダに「うちの夫と寝てるんでしょう。いいのよ、気にしなくて」と恐ろしいことを言っている。
今回のサブタイトルは”Do not disturb me”(邪魔しないでください)。デンジャーがサイファーの体内からウォーロックの欠片を取り出すシーンのセリフですね。このシーンが今回の映画ネタ(マトリックス)ようにも見えますが、ちょっと苦しいか。ちなみ前の話のサブタイトル”Hello Warlock”はデンジャーがウォーロックに挨拶するシーン。この場面でのウォーロックのもじもじっぷりが可愛い。これは完全にアーティストの勝利。
【登場キャラクター】
ポラリス、ガンビット
クイックシルバー
デンジャー、サイファー
ウォーロック、メイガス
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