ロングショット セーブ ザ マーベルユニバース #4
「Longshot Saves the Marvel Universe」最終話の紹介です。カオスとオーダーの対立によって安定を欠く現実世界。果たしてロングショットはこの混乱を収めることはできるのか。
前段:ロングショット セーブ ザ マーベルユニバース #3 - Children & Weapon Smith
「やめてー殴らないでー」
キャプテン・アメリカがカオスにパンチを食らわせると、キャップの腕が
紐が解けるようにドロドロになります。
「おお、やっぱり現実に私は傷つかないのだね」
S.H.I.E.L.D隊員がジェニファーのぬいぐるみを狙ってきたと聞いたDr.ディップソン。
Mr.ダップルを抱きかかえると鏡に映ったその姿が獣の咆哮を上げるのをみて驚きます。
「こりゃどういうことだ?早速検査してみないと」
「酒はどこだ!?女をよこせ!?」
街ではハルク・アイアンマンが暴れまわる。
そんな中、Dr.ドッペルの存在を感知さいたオーダーは近辺のデッドプールを
Dr.ディップソンの研究室に向かわせる。
「なんとしてでもテディベアを入手するのです」
「ころしてでもうばいとる、ね。了解!テディベア取ってくるよ!」
それを聞いたロングショットは母子を守るためデッドプールを追います。
一方、研究室ではDr.ダップルの解析がすすんでいた。
「2つの事実が分かったぞ。
一つはMr.ではなくMs.ダップルだということ。
もう一つはこのぬいぐるみの中にコズミックキューブが取り込まれている」
「なんだって!!」
驚きの声を上げるスパイダーマン。
「コズミックキューブが現実と鏡の世界の境界に閉じ込められてしまっているようだ。
インビトウィーナーが善と悪、現実と創造の二つに分かれてしまっているようにな。
コズミックキューブを元に戻してやらねば、この現実世界が分離・崩壊してしまうやもしれん」
デッドプールを追うロングショットは、もみ合いから吹き飛ばされ
ジョニーの美容院があった建物に突っ込む。
再び発動するサイコメトリー。
そこには店をたたむジョニーとコズミックキューブを使うロングショットの姿が浮かぶ。
しかしそんなことは気にしてられない。
Dr.ディップソンの家の近くまできたデッドプールは刀を抜いてやる気を出していた。
「やめろ!」
飛びかかるロングショットだったが袈裟懸けに斬られ倒れこんでしまう。
さまざまな幸運、さまざまな不運、あらゆる現実とそれを改編したいという意志。
ロングショットの幸運を呼び寄せる力。
コズミックキューブの現実を改編する力。
しかし今ロングショットが思うことはただ一つ、デッドプールを止めて少女を守りたい。
ただそれだけだった。
「チャールズ・エグゼビアが街にやってきた♪
セレブロに乗ってやってきた♪
彼の一番の友だちに会いにやってきた♪
そいつの名前はマーグニートー♪」
「おい、誰かあのおじいちゃんにプロフェッサーXは死んだって教えてやってくれないか?」
「なんだってぇ~~!!」
玄関に続く階段を上がるデッドプール。
そして鳴らされるチャイムの音。
ディップソンの娘が扉を開けるとそこには……ロングショットが立っていた。
「あら、こんにちはX-MANさん」
「やあ。洗脳されたデッドプールが君たちを殺しに来てたんだけど
タコス屋のおかげで事なきを得たよ」
背後にはタコスを抱えてご機嫌のデッドプールが居た。
「タコス!!」
遂に接触したロングショットとコズミックキューブ。
「ジェニファー、悪いんだけどMr.いやMs.ダップルを貸してくれないかい」
「うん、いいよ」
ぬいぐるみを受け取ったロングショットは表に出る。
崩壊が始まった現実世界は空に大穴が空き、空気も鳴動を始めていた。
右手に持ったぬいぐるみ、今はコズミックキューブに戻ったそれが光だすと
それは女性の姿へと形を変え、ロングショットの手を握り返す。
そして世界は光に包まれる……。
ブルックリンの街並み。
ロングショットの眼前には白黒の仮面の男が立っていた。
「おお、そこの幸運なあなた」
「覚悟はできたよ」
「覚悟?なんのことです?」
「俺の幸運を止めに来たんだろ?もう十分わかったよ、殺してくれ」
それを聞いた男は白黒の仮面を外す。
その姿は超存在インビトウィーナーに変わる。
「今までの出来事は全て見ていた
「私の過失で起こしてしまったこと
「だが私はインビトウィーナー、過去であり未来でもある
「私の過ちに課されたことは全て済まされた
「合わせてお前に課されたことも全て済まされた
「何をいってるんだか、全くわからないよ」
困惑するロングショットに構わず超存在は話を続ける。
「幸運とそのバランスをつかさどる男よ
「キューブはその理を崩壊させるもの
「仮面によってそれを見つけ出そうとしたのは私の過失だった
「キューブはまだどこかに存在する
「私はそれを探し出さねばならん
「だが、目下の問題は解決された
「しかしいつの日かまたキューブは姿を見せるかもしれん
「その時はまた会おう、幸運な男よ
扉を出ると元に戻った世界。
スクラッチくじで小銭を当てる爺様、仲良く過ごすディップソン達とソーニャ母子。
ほっと胸をなで下ろす。
だが逃げる銀行強盗と追うパトカーという風景もいつも通りのNYだった。
クラッシュしたパトカーの警官に声をかけるロングショット。
「俺も手を貸そうか?」
「ちょっとあんたね、これはテレビのリアリティショーじゃないんだよ。現実なんだよ?」
だがそんな言葉は気にせずジェットパックを受け取って強盗追い始める。
「そんなことは良くわかってるよ」
ミニシリーズ「ロングショット セーブ ザ マーベルユニバース」これにて完結です。
昨日も散々言い訳してしまいましたが、過去の記憶と現実の混在するストーリーは完全に理解するのは困難ですが、大枠の話は「ロングショットがコズミックキューブを取り戻して、インビトウィーナーと和解してお終い」という明快なもの。多彩なキャラクターと合わせてスラップスティックなストーリーを楽しむのも良いと思います。
惜しむらくは作業が遅れたのか3話4話は作画が2名の分業となっているところ。ジャコポ・カマニーのちょっとディフォルメの効いた絵柄がストーリーにマッチしていただけにもっと見てみたかったものです。
Longshot Saves the Marvel Universe
- 作者: Christopher Hastings,Jacopo Camagni,Victor Calderon-Zurita
- 出版社/メーカー: Marvel
- 発売日: 2014/06/03
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