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Children & Weapon Smith

MarvelComics(主にX-MEN)の紹介をしているブログ

エッジオブスパイダーバース #2 スパイダーグウェン編

SPIDER VERSE

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スパイダーバースイベント前章「Edge of Spider-Verse」の第二話スパイダー・グウェン編を紹介します。

グウェン・ステイシーの登場とそのデザイン性の高さから早々に話題になっていた本誌ですが、イベントが終了した現在でも連載(もしかしたらミニシリーズ)が続いているところからもその人気が伺えます。

前段:エッジオブスパイダーバース #1 スパイダーマンノワール編 - Children & Weapon Smith

 

とある高校の体育館、女性バンド「メリー・ジェーンズ」が練習を続けていた。

「ああぁ~~っ!違う違う違う!ストーップ!!!」

リーダーのメリー・ジェーンがストップをかける。

「ちょっと、まだやるの?フラッシュとの待ち合わせに遅れちゃうんだけど」

「フラッシュはそういうとこ短気だもんね」

キーボードのグローリーとベースのソフィアが愚痴ります。

「OK、もう一回やろう。グウェン、お願い

ボーカルのMJに促され、ドラムのグウェン・ステーシーがリズムを刻みはじめます。

 

グウェンはドラムに没頭しながら思い出していた。

ある日不思議な蜘蛛に噛まれて力を得たことを。

その力を使ってスーパーヒロインとしてTVで持て囃されたことを。

それを見た警官である父ジョージ・ステーシーはいい顔をしなかったことを。

同級生のピーター・パーカーがスパイダーウーマンに憧れて力を得ようとしたことを。

その結果リザードとなってしまった彼と戦ったことを。

そしてピーター・パーカーが命を落としてしまったことを。

ピーターは薄れゆく意識の中でスパイダーウーマンを見てこう呟いたのだった。

「君のように……特別に……なりたかった」

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「ごめんね、ピーター」

ビルの看板の上で一人グウェン=スパイダー・ウーマンはつぶやく。

日課のパトロールを終えたグウェンは今晩のステージに間に合うよう

ウェブスイングで夜の街を飛び抜けていく。

そんな折、彼女の父親から電話が入る。

「グウェン、いいか」

「なに、パパ?」

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「お前の将来についての事だが、もっと真剣に考えないといかんと思うのだが」

「私は真剣に音楽やってるつもりだよ」

「ああ、それはもちろん判ってる。

だが、お前が世間に求めているものと、世間がお前に求めていることは違うんじゃないか。

それはお前じゃないとできないことなのか?

グウェン、お前は頭も良い、才能も有る。

この先時間を掛けて得られるものも沢山有るんだぞ」

娘を思う父の気持ちそのものである。

「まあいい、そろそろ出なければならん。

お前も気を付けて会場に向かうんだぞ」

「ちょっと待って、パパ!」

 

電話が切れると同時にグウェンのスパイダーセンスが反応する。

スパイダーウーマンに気づいた警官が銃を向けていたのだ。

まだ新米らしい警官はスパイダーウーマンを見て怯えているのはすぐわかった。

(ちょっと、枯れ葉みたいに震えてるじゃない)

僅かな動きに反応して発砲する警官。

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グウェンはそれをかわすとウェブで両手を封じてとっとと退散するのだった。

 

街のダイナー。

通称「ライノ」ことアレクセイと弁護士マット・マードックがテーブルを囲んでいた。

「ところでアレクセイ、やって欲しいことがあるんだが」

「なんだよ、飯の話じゃ無かったのかよ」

「ビジネスだよ。こいつのことだ」

マードックが指さしたのは新聞の見出し、ステイシー警部とスパイダーウーマンだった。

「キングピンがそいつを始末したがってるのか?

それに奥歯に物の挟まったような言い方止めてくれよ、

敏腕弁護士様は鮫みたいにスカスカな歯ぁしてるんだろ」

「なに、単純な話さ。一石二鳥ってだけだよ。

一つ、ステイシー警部が街から消えれば良し。

もう一つ、蜘蛛のお嬢さんは友達が少ないってことさ。

わかるだろ?」

大物マフィアであるキングピンお抱えの弁護士は不適に笑うのだった。

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ライブハウス、出番を目前に控えたメリー・ジェーンズは気を揉んでいた。

ドラムのグウェンがまだ着かないのだ。

「グウェンってば何してるの」

「これじゃマラカス無しのサンバになっちゃう」

「こうなったら……地獄の底が抜けるまで歌い上げるしか無いね」

リーダーのMJが決心すると三人で舞台に向かいます。

 

客席にはライブを見にきたステイシー警部も居た。

演奏を始めた三人を見て目を丸くする。

「グウェンが居ないじゃないか?自分のコンサートに遅刻か」

「娘さんなら心配いらないぜ」

背後から近づいたアレクセイが拳を振り上げます。

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「明日からお休みのキスは俺が代わってやるよ」

豪腕に舞台まで吹き飛ばされるステイシー警部。

丁度舞台に駆け込んだグウェンはその様子を見ると、再び楽屋にとって帰ります。

 

「ほう、なかなか丈夫なアゴしてるじゃねえか。

次で何も噛めない様にしてやるぜ」

両手を振りかぶるアレクセイ。

そこに蜘蛛の糸が飛んできて彼の拳を包み込みます。

「随分なことしてくれるじゃない、デカブツさん」

スパイダーウーマンです。

 

「何言ってやがる、こいつがいなくなりゃお前も得だろうに」

スパイダーウーマンを捕まえるアレクセイ。

「そうだよ、ここはクラブハウスだもんなあ。

一緒に踊ろうぜ!ハハハハハ!!」そのまま両腕で締め上げます。

(く、動けない。息も……)

動けないスパイダーウーマンの耳にアレクセイの嘲笑が鳴り響きます。

(五月蝿い!!)

意を決したグウェンはドラムのビートを刻むがごとくアレクセイの顔にパンチを叩き込みます。

怯んだアレクセイをそのままウェブで壁に貼り付け、懇親の一撃を食らわせる。

アレクセイは壁を突き破って吹き飛び気を失います。

「ここまでやったのは初めてね」

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その時です。

「そのままだ!1インチも動くな」

背後からステイシー警部が銃を向けてきました。

「ちょっとちょっと、こっちはか弱い乙女よ。

それに感謝されるならまだしもそれは無いんじゃない?」

「お前はピーター・パーカー殺害の最重要容疑者だ」

「ピーターの事は私の…間違いじゃないでしょ。

少なくともあなたが考えているような話じゃないわ」

クルクルとステップを踏むグウェン。

「動くなと言っている!何が真実かを決めるのは私ではない」

説得の通じないステイシー警部に対しグウェンは決意します。

「警部さん、あなたには本当のことを話すしかないようね。

きっと信じたくは無いでしょうけど」

「バカな……グウェン!?何故だ!」

驚きのあまり棒立ちになるステイシー警部。

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「パパが警官バッジを付けて銃を下げてるのは、他の誰かがそうしないで済むように頑張ってるってことだと思ってる。

私がマスクを着けたのもそう、特別な力を持ったからにはそうすべき責任が有るんだと思うの。

ピーターが死んだのは、そんな特別な力に憧れてのことだったのかも」

グウェンが辛そうに話します。

「そういう意味ではピーターの死は私の責任かもしれない。

でもそれを償うのは留置場の中なんかじゃないよ」

グウェンは気を失っているアレクセイを指して続けます。

「このマスクは私にとってのバッジなの。

こいつみたいなモンスターから街を守るためのね」

グウェンは再びマスクをかぶる。

「街が私を必要としてるのよ」

ステイシー警部が重い口を開きます。

「グウェン……わかった、早く行け。

私はまだ気を失っている。目を覚ます前にここから去るんだ」

「パパ……ありがとう。」

そう言うとスパイダーウーマンは夜の街に消えていった。

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その様子を影から眺めていた存在があった。

「やるじゃないかミス・ステイシー。

彼女なら強力な味方になってくれそうだ」

異世界からやってきたスパイダーUKことEARTH-833のビリー・ブラドックはそう呟くのだった。

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スパイダー・グウェン登場編はオリジン紹介から正体バレまでぎゅっと詰まった読み切り編でした。最後にスパイダーUKが出てくるものの一個のお話として纏まっていて大変読みやすいです。

そんな中でもとても印象的だったのが、なんとキングピン側の人間だという弁護士マット・マードック。短いページ数の中にも彼らしい「いやらしさ」が出ています。

また、素晴らしかったのがグウェンとステイシー警部の電話シーン。グウェンはスパイダーウーマンとしてウェブで街を飛び回りながらも、スマートフォンとマイク付イヤフォンで親子の通話をするという。なんとも現代的かつ「正体を隠すヒーロー」らしい行動だと思いました。

 

今回のストーリー掲載の単行本はこちら。グウェン編は台詞も簡単でお勧めです。

 

Amazing Spider-Man: Edge of Spider-Verse

Amazing Spider-Man: Edge of Spider-Verse

 

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