Children & Weapon Smith

MarvelComics(主にX-MEN)の紹介をしているブログ

X-MEN: メシア・ウォー #7

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X-FORCE / CABLE クロスオーバー『メシア・ウォー』最終話の紹介を行います。

時間跳躍を阻害していたものの正体はX-23にとってあまりにも辛いものだった。果たしてX-FORCEは現代に帰り着けるのか。

前段:X-MEN: メシア・ウォー #6 - Children & Weapon Smith

 

物語はアポカリプスのモノローグから始まります。

『強さとは何だ?向かいくる敵を叩き潰すもの、そう思っていたこともあった。

だがそれは間違いだ。それだけでは計れないものもある。

魂の強さ、意志の強さ。

内なる強さは恐れを覆い、絶体絶命の窮地をも拭い去る。

儂は永き生存競争の中で幾度となくそのような場面を目撃してきた。

目の前に立ち塞がる死をも覆すその力、それこそが時代を巡りて求めるものなのだ』

 

ウルヴァリン、ウォーパス、ケーブルが一斉にストライフに飛び掛ると同時に

各人が持つタイムデバイスの期限が来てしまう。

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「なにが起きた!?」

「タイムデバイスの時間が来た。今から僕らは死にゆくことに……」

「ドミノとXが何とかする!ジミー!回り込んでこいつを」

「既に手遅れだ、ウルヴァリン」

悶え苦しむエリクサー、血を吐くバニッシャー。

ストライフの優位は揺るぎません。

 

親友を目の前に逡巡するX-23。

彼女はうわ言をつぶやき続けるキデンにそっと手を触れます。

「キデン……」

するとキデンの意識が一瞬だけ戻ります。

「ローラ、殺して、お願い……」

「私は、わたし、」

そこに一発の銃弾が飛んできてキデンの額を打ち抜きます。

振り返るとドミノが銃をおろしていた。

「ごめんなさい、ローラ。でもこうするしか無かったの」

グレイマルキンから立ち上る波動が都市を覆う時空間フィールドを取り払います。

 

ストライフの罠は取り去られたもののX-FORCEの危機に変わりは無かった。

ホープに伸びるストライフの魔手に、ケーブルは満身創痍の身体を引きずる。

「覚悟はできたか娘よ。己が運命を受け入れるが良い」

「ネイサン!」

そのとき、基地を揺るがす轟音と共に二対の影が戦場に飛び込んできます。

『この数年間、儂は死と隣り合わせに居た。長きにわたる苦痛は我に敗北を味あわせた。

日々感じる死の定めに、強さとは何か、生存競争とは何かを考え続けた。

だがそれもホースメンの到来で終わりを告げる。

与えられし敗北は我の眼を開かせた。我が身の苦痛は敗北を知らしめた。

我がホースメンは破壊ではなく再生をもたらした。かつて儂が奴に与えたように。

我こそはエン・サバー・ヌール、我こそはアポカリプス。

この世を我が手に取り戻しに蘇ってきたのだ』

そこにはアポカリプスとアークエンジェルが立っていました。

「ストライフよ。儂に止めをさせなかったのは貴様の弱さだ。

弱者は駆逐されねばならぬ」

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X-23がキデンの死を悼む傍ら、バニッシャーはさっそく帰還の準備を整えていた。

「その娘が死んだってことは機械も停止したんだろ。

とっとと帰らねえと俺たちも死んじまうんだぜ」

「ビーストは時間移動装置は外せば帰還できると言ってたけど、

私達は現代に残してきたブンブン達を助けるために……」

ドミノの静止も聞かず装置を外すバニッシャー。その瞬間彼は消え去ります。

バニッシャーが目を空けるとそこは現代のウエストチェスター。

「ハハハ、帰ってきた!帰ってきたぞ!!」

 

「大丈夫だよ、ホープ。

すぐにそこに行く。皆も君を守っている」

エリクサーがホープを守らんと這いずります。

『 死にゆく少年よ。我がホースメンのごとく闘争に対峙しておる』

「ジョシュ、ジョシュ。お願い、もう助けて……」

『年端もいかぬ少女よ、幾多の困難を潜り抜けて生き永らえし者よ』

 

アポカリプスとアークエンジェルの猛攻はストライフを追い詰めます。

そんな中、這ってでもホープを仕留めんとするビショップ。

「この少女がすべてを破壊するのだ。絶対に止めねばならん。

その為に俺は生きてきた……全てを返してもらわねばならんのだ!!」

「それはこっちのセリフだ!」

飛びかかったウルヴァリンはビショップの右目を切り裂きます。

 

『選ばれし者、デス。

今日に見せたその強さ、その働きは我が期待を上回るものであった。

それに比べこれときたら……』

「これで儂の後継者だと。全く認められんな。弱すぎる!

我が世界を掠め取って大口を叩く愚か者が。貴様の居場所など無きものと知れ」

うつむくストライフは両目を見開きアポカリプスに敵意を向けます。

「ふざけるな!これは私の世界だ!貴様はもう死んだはずだ!!」

全力のブラストをぶつけます。

『この力、なんと貧弱な』

アポカリプスは意にも介しません。

「儂を生かしておいたのが間違いだったな。

儂はホースメンのDNAがあればそこから蘇ることができる。

儂がホースメンを創り上げたように、貴様を創り上げたようにな」

アポカリプスは無慈悲な視線をストライフに投げかけます。

「いや、いや。許してくれ父よ。あなたに歯向かう気などこれほども……」

「誰が父か!我こそは貴様の処刑者よ!

そしてストライフの時代など終焉を迎えるのだ!」

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完全に気力を失うストライフ。

そんな状況でもビショップは最後の力を振り絞ってホープに狙いを定めます。

しかしその射線に入り込んだのはアポカリプスでした。

『強き者だけが生き残る。ビショップよ、貴様はその理に適していない』

「ネイサン?」

アポカリプスがホープを抱き上げます。

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「娘よ、貴様は特別な存在だ。このアポカリプスのホストボディとなる価値がある。

だが貴様は違うぞ、破壊されし未来の生き残りよ。」

アポカリプスに睨まれたビショップは勝ち目の無いことを悟り時間移動で逃げ去ります。

 

「ビショップめどこへ逃げた!」

「奴のことはいい、時間移動したんだ」

「構えろよ、お前ら」

ウルヴァリンが爪を構えます。

「ウルヴァリンよ、我に立ち向かおうというのか?」

「俺たちゃX-MENだ。お前は倒すべき敵だ」

「この娘の前には儂にとってX-MENなど眼中にもないわ」

立ちはだかるアポカリプスの周囲をX-FORCEが囲みます。

ケーブルがアポカリプスに狙いを定めて言います。

「ホープ、眼を閉じてろ……」

「よせ!」

そこへ割り込んだのはアークエンジェルでした。

「なんだ、何が言いたいのだ?デスよ」

「その少女は生き残るに値する強さを持つんだろ。

俺たちだって殺し合いをしたいわけじゃないんだ。

俺はお前の命を救ったんだ、その娘は返してもらおう!」

「何を言ってるんだ?」「いいから黙ってろ」

アークエンジェルとアポカリプスの関係を怪しむウォーパスをウルヴァリンが制します。

「いいだろう、この娘は褒美だ。受け取れ、ホースメンよ」

アポカリプスの手から渡されたホープはそのままケーブルに送られます。

「ケーブルよ、感情に流されるは弱きものと知れ。

そしてそのことを娘にも伝えるのだ。二度とこのようなことの無いようにな」

そう言うとアポカリプスは瀕死のストライフを引き摺って光の中へ消えていった。

後に残ったのはストライフの恐怖の悲鳴だけだった。

 

 要塞から出るとケーブルはホープを伴い時間移動します。

「ローガン」

「行け!いいからとっとと行っちまえ」

「そうか、行くぞホープ」

「待って、みんな置いて行っちゃうの?

ジェームス、ジョシュ、それにローラ。みんな私たちを助けてくれたのよ」

ホープが名残惜しそうに皆の顔を観ます。

「行け、行くんだホープ」

苦しそうにエリクサーが言います。

「ジョシュ!ローラ!」「よせ、ホープ!」

二人は時間流の中へ消えていきました。

 

タイムデバイスの時間切れでボロボロの身体になりながらも

現代に残してきた仲間の為に元居た場所まで戻る必要のあるX-FORCE達。

アークエンジェル、ウルヴァリン、エリクサーは国連ビルの屋上まで飛ぶと

タイムデバイスを取り去って現代に戻ります。

 

ウォーパス、ドミノ、X-23もリーパークイーンの居たビルに戻るため

最初の地点を目指しますが、もはや身体が限界まで来ていました。

「行かなくちゃ…助けなくちゃ…タビー」

限界まできたドミノは白目を剥き動けません。

そこへX-23が近づき、ドミノのタイムデバイスを切り落とします。

「ローラ、あなた何を……」

「私はキデンを救えなかった、でもあなたがやってくれた。

今度は私があなたの友達を助ける番」

ヒーリングファクターのせいか、まだ辛うじて動けるX-23は最初にXのマークを

付けた地点を目指して歩きます。

 

『誰しもが生きようとする意志を持つ。

だがそれは時に強さに、時に弱さに変わることもある。

この者はかつては適わぬものであった。だが死を目前にしてもなお、

力を振り絞り成すべきことを成すこの者こそ真の強者となりえるのかも知れぬのだ』

 

最初の地点に辿り着いたX-23はタイムデバイスを切り落とし、

約束を果たすため現代へ跳躍したのだった。

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<エピローグ>

ビショップはストライフと出会った近未来のバーに居た。

右の義手は骨組みだけとなり、右の眼も切り裂かれたビショップだったが、

もう一度ホープを探し出すことを誓うのであった。

 

 

以上をもちまして全7話のクロスオーバーの終了となります。最終話は『』で著したのはアポカリプスのモノローグを中心に書いてみました。

ケーブル誌にデッドプールが出てきて二人のコンビが見られると思いきや、最終的にはアポカリプスがアークエンジェル(デス)にデレるという大変珍しいものが見られたストーリーでした。

中盤から終盤にかけて何をしても敵わなかったストライフですが、アポカリプスの到着と同時に一気にやられ役に変貌。全力で攻撃をした次の駒で「反抗する気なんてありませんでした~」と言うその態度は悪役としては最高だったと思います。

ラストでウルヴァリンがあっさりケーブルを行かせてしまうのは何ですが、おかげでこの後もケーブルとビショップの追いかけっこは続くこととなります。

 

<登場キャラクター>

ケーブル、ホープ

ウルヴァリン、X-23

ウォーパス、アークエンジェル

ドミノ、エリクサー、バニッシャー

ビショップ、ストライフ

X-Force / Cable (X-Force/Cable)

X-Force / Cable (X-Force/Cable)

  • 作者: Craig Kyle,Christopher Yost,Duane Swierczynski,Ariel Olivetti,Clayton Crain,Mike Choi
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