Children & Weapon Smith

MarvelComics(主にX-MEN)の紹介をしているブログ

X-FACTOR TPB vol.21: The End of X-Factor(1)

f:id:kotobuki_ya:20141121185538j:plain

 

X-FACTOR TPB最終巻の紹介です。#257~262まで収録。まずは最初の二話、マドロックス編とレーン編です。

 

#257 "The End of X-Factor, Part 1 of 6"

 

マラケシュ、モロッコでも最大の都市は西洋と中東の両方の特徴を併せ持った魅惑の街である。だがそれは良い点だけではない、中東の情勢を映すように、今日も街中で爆弾テロが発生していた。

 

爆発を間近に見ていた少年アジズ(AZIZ)は、爆炎の影で何かが廃墟に隠れ込むのを見た。その正体を確かめようとドアを開けると、そこにはコートを着た赤い顔の悪魔、マドロックスがうずくまっていた。アジズは驚きの悲鳴を上げて逃げ出した。

f:id:kotobuki_ya:20141126080029j:plain 

 

数刻後、アジズは彼の伯父を連れてマドロックスの元に戻っていた。爆弾テロで亡くなった、アジズの母を蘇らせるためだ。

アジズから悪魔のことを聞いた伯父は、古文書に書かれた方法で彼の妹、アジズの母を呼び戻すことができると考えたからだ。

 

魔法陣なマドロックスを立たせ、古文書を読み上げる伯父。

「」

「それ何語?」

「ラテン語だ」

「それで呪文が完成するとどうなるの?」

「ワシにも細かいところはわからん」

「異界の扉を開く呪文ね」

いきなり現れたレイラが口を挟みます。

「なんだお前!出ていけ!」

アジズが大声で威嚇しますがレイラは意にも停めません。

「なんで?ここは私たちのホテルなの」

そう、地獄の戦いが終結したとき、城の外にいたレイラとマドロックスは遠い異国の地に飛ばされていたのだ。

 

レイラとアジズがもめている間に、呪文は完成し異次元への扉が開きます。伯父はマドロックスに異界に赴き、アジズの母を連れてくるように命じます。しかしマドロックスが連れてきたのは異形の化け物でした。

f:id:kotobuki_ya:20141126080054j:plain

 

「母さん…」

そこに母の面影が有ったのか、それとも幻を見せられたのか、アジズは化け物に抱かれるように歩み寄ります。しかし化け物の手の中でアジズの身体はみるみる朽ちてゆき、骨だけとなってしまいます。

さらに化け物はレイラに襲い掛かります。フォースフィールドも抜けて迫ってくる化け物からレイラを救ったのは魔物と化したマドロックスでした。彼はすさまじい膂力を発揮すると化け物を引きずり戻し、異界の扉に放り投げるのだった。

 

呆然とする伯父を残し、レイラとマドロックスは去っていった。彼の魔物化を解除する方法を探し求めて…。

 

 

やや唐突なモロッコ編。内容としてはマドロックスの魔物化の確認と、そんな彼にも人の心がかろうじて残っていることを見せるエピソード。舞台がモロッコなのは何か謂われがあるのか、当時の時事ネタが有るのか。

 

 

#258 "The End of X-Factor, Part 2 of 6"

 

バーモント州にある小さな教会。礼拝の行われている中、拳銃を持った男が二人乱入してくる事件が起きる。そこに現れたのは一人の人狼、彼女はテロリスト二人をなぎ倒すとそのまま窓から去っていった。

f:id:kotobuki_ya:20141126080138j:plain

 

警察の調査も終わり、ジョン神父が自分の無事を電話で妻に告げていると、いきなり先ほどの狼女が飛び込んでくる。教会を救った人狼はX-FACTORのレーンだった。

「驚かさないでくれよ、レーン。

とにかく無事でよかった。まあ座ってくれたまえ」

一通りの挨拶を終え、ジョン神父がレーンに尋ねます。

「そう言えば、息子を探しに行くと言っていたが、見つかったのかい?」

「息子は…死んだわ」

「なんてことだ…いったい何があったって言うんだ?」

レーンはこれまでのことを説明します。息子との再会、魔界の諸侯の出現、地獄での戦い、そしてグイドが息子ティアを殺したこと…。

 

ティアが殺された時の光に飲まれ、レーンは気がついたら極寒の地に飛ばされていた。寒さで凍えるレーンの前に現れる狼神フリムハリの幻。その幻を払ったのは地獄の王となったグイドだった。

 

「グイド!ニブルヘイムまでやってきたの」

「ニブルヘイム?何言ってるんだよ。ここは北極、さっきあんたがハグしてたのは白熊じゃないか」

「うるさい!よくも息子を!!」

「息子?ああ、そうだよ。モネを救い、この世を元に戻すために俺がやったんだよ」

グイドはレーンを叩き伏せます。

「小僧をやったようにあんたをやることだって簡単なんだよ。

だがそうはしない。

せいぜいあんたが幸せになれるような所に飛ばしてやるよ。

そこで慎ましく生きるんだな」

f:id:kotobuki_ya:20141126080159j:plain

そう言って飛ばされた先が、ここジョン神父の教会ということでした。

 

全てを話、肩の荷が降りたような顔でレーンは出て行こうとします。それを見たジョン神父はレーンにこの教会の副牧師を勤めないかと声をかける。

すべてを無くしたレーンにその申し出を断る理由は何もないのであった。

 

"この日は私にとって終末の日ではなかった。

レーン・シンクレアにとっての始まりの日だったのだ。

いつの日かこの選択が最良のものだったと思い返す日が来るだろう。

私は、そう願わずにはいられない"

 

 

先のレイラ&マドロックス編と違ってきっちりとHell on Earth War編後の状況解説してるエピソード。レーンはX-FORCE時代から辛いことの連続だったのだから、しばらくは教会で安らかに過ごして欲しいものです。

 

 

スポンサーリンク