Children & Weapon Smith

MarvelComics(主にX-MEN)の紹介をしているブログ

X-FACTOR TPB vol.20: Hell on Earth War(6)

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#255 "Hell on Earth War - Part Six"

モネとグイドは地獄の境界で激しく戦い続けていた。

「こんなことになったのも、貴方が自分で選んだ行いの結果でしょう!」

「俺のせいだって言うのか!こうなる最初の一歩を踏み出させたのはあんたの態度が原因だろうよ!」

「まともな非難も受け入れられなくなってしまったんですの!」

「非難されるようなことは何も無いっての!唯なるようになってるだけだろうよ」

蹴り飛ばされたモネは岸壁を突き破りながら吹っ飛んでいく。

「おいおい、もうお終いか」

「なんでも、ありませんわ」

「…よお、顔色が青いじゃねえか。そろそろ限界なんじゃねえか?」

「なんでも!無いと言ってますの!!」

辛うじて起き上がると足元の巨岩を投げつけて再び飛びかかる。

二人の戦いは未だに決着が見えないでいた。

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一方、地上での戦いもいまだに続いていた。

「いい加減そいつを渡すんだ!永遠にそこに籠ってるつもりかい」

ジゼベルはレイラのフォースフィールドに炎を浴びせ続けます。

「レイラ、この壁どれくらいもつの?」

「そんなに長くないかも。でもだからってこっちから出てく必要は無いよ、ティア」

そこにまたも母レーンが助けに入る。

瓦礫の中でもつれ合っていた二人だったが、不意にジゼベルの身体が固まる。

「なに?何が起こったの!?」

その異常はジゼベルだけではなかった。マドロックスも分身を消し去り大人しくなる。地下で闘っていたグイドも突然動きを止める。

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「みんなちょっと待ちなさい!何か聞こえる」

いち早く状況を察知したローナがメンバーに指示をだします。

それはどこからともなく聞こえてくるメフィストの声だった。

『我が子らよ。喜ばしい知らせだ。この戦いもいよいよ終結に向かっている。

諸侯の力を抑え、このメフィストが頂点に立つときが近づいてきた。

その証として我が力が顕現してみせよう。

地上に現れし我が居城を祝福をもって迎え入れるのだ」

他の魔王を捕え、戦いの勝利が近づいているメフィストが力を増しているのだった。

 

「なんてこった、メフィストの野郎…」

「なにをぼーっとしているんですの!」

呆けているグイドにモネが一撃を入れます。

状況の見えていないモネに対し軽い苛立ちを覚え、グイドが反撃します。

「OK、それじゃあ相手してやるよ。一緒に…踊ろうじゃねえか!!」

モネの首根っこを摑まえ渾身の一撃を叩きこむ。

吹き飛ばされたモネは倒れたまま動きは無かった。

 

「ほらほら、起きなさい」

ローナに頬を張られジゼベルも目を覚まします。

「何が起きたっていうの」

「どうもこうもないわ。父メフィストが勝利した、それだけよ!

あいつは他の魔王を手中に収めて勝利宣言をしたのよ」

苦虫を噛み潰したような顔でジゼベルが言います。

「あいつが勝つのだけは避けたかった。

あの男の作る新世界なんて最低の物にしかならないわ。

私はどうしてもそれだけは避けたかった。その為になら何でもする覚悟だったのさ。

それももう無駄だったけどね」

やけ気味のジゼベルを見てティアが言います。

「それって本気で言ってるんだよね」

「本気?当たり前でしょ!これだけ苦労して回ったのに、もうお終いよ」

ティアがフォースフィールドから歩み出て言います。

「僕を殺せばすべて解決するんじゃなかったの?」

「さっきまではね、でもそれももう無駄。運が良かったね、アンタ」

ジゼベルはすべてを諦めたという風で去ろうとします。 

 「あなたなら僕をメフィストの城に連れて行けるの」

「そりゃ連れて行けるわよ、けど・・・」

「僕なら殺せるんでしょ?メフィストを」

息子の提案をレーンが制しようとしますが、ティアは続けます。

「じゃあ行こう、先導してよ。僕はもう守られるだけのオマケじゃない」

意を決してティアは自らこの状況を覆す決意をしたのでした。

 

「ちょっとまてよ!モネがまだここにいるんだぜ!」

シャッタースターが大声をあげます。

確かにモネはほっておけないと、ジゼベルがスターの手を取って地獄の境界にジャンプします。

そこには動かなくなったモネをそっと抱きかかえるグイドが小さくなっていました。

「グイド!どうしたんだよ、いったい」

シャッタースターが声を掛けるとグイドは弱弱しい声で答えます。

「モネは、死んじまったよ。

俺が本気でやったら死んじまったんだよ・・・」

それを聞いていきり立つスターだったが、今はそれどころではないとジゼベルが制します。

「聞きなさい、グイド!これから私達はメフィストの城に乗り込む。

あなたも着いてくるのよ!」

 ジゼベルは勇んで言いますがグイドの目は彼女を見ていませんでした。

「行きな。俺はここに残るぜ」

そういってモネの亡骸をかかえて行ってしまいました。

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メフィストの居城。

捕らえられたサタンナは観念してメフィストに恭順の態度を示してます。

メフィスト王、ジゼベルが仲間を引き連れてこの城に向かってきています」

しかし魔王は平然とした態度で言います。

「なるほどな。だが問題ない、迎え撃つ準備は既に出来ている」

 

 

モネの死、ティアの決意、物語はついに最終局面へと動いていきます。

ジゼベルの翻意は序盤から明示されていたのですが、なぜそこまでメフィストに対抗しようとするのかは、正直なところきちんと理解できなかったところではあります。メフィストが覇権を握るのは良しとしない一方、そこまで自分が権力欲にあふれているようにも見えず、ちょっと上手く飲み込めていないところではありました。

そうは言うものの次回Hell on Earth War最終話はジゼベル&X-FACTOR VS 魔王メフィスト。勝利はいずれかの手に!?

 

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