Children & Weapon Smith

MarvelComics(主にX-MEN)の紹介をしているブログ

Uncanny Avengers #11

「愚かなるワンダ、理解されぬ魔女、全てのミュータントに疎まれし者

狂ったものに操られ利用されし最強の兵器よ」

「ここは…?」

「安心しろ、危害は加えん」

目を覚ましたスカーレット・ウィッチは目の前に立つウリエルとエイミン、

周囲の見知らぬ田舎町の風景に困惑します。

歩み寄る双子に対し、S・ウィッチはヘックス・パワーを撃ちつけます。 

「無駄だ、貴様の攻撃は効かん」

ウリエルは攻撃を払いのけます。

「この街を知っているか?モンタナのタッカークリークという小さな街だ。

ここで我が父アークエンジェルが行ったことを教えてやろう。

父はここでジェノサイドを連れて5300人の住人の命を一瞬にして奪ったのだ。

これがミュータントと人間の対立に繋がっていく」

「信じられない…」

ワンダがうろたえます。

 

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「驚くのも無理はない、このことは厳重に隠蔽されているのだから。

アークエンジェルはこの廃墟と化した土地でライフシードを使い新たなる進化の過程を実験したのだ。

貴様らのいう”タブラ・ラサ”という空間だ」

この話を受けてエイミンが続けます。

「この秘密を暴露して、計画に介入してきたのレッドスカルであった」

「そう、それにより人間の反感を煽り、その結果がミュータント収容所に繋がっていくのだ。そしてこのレッドスカルの圧制が破滅をもたらすことになる」

「我らの父、アークエンジェルが原因とも言えるのだ」

「そして、貴様の父マグニートーもそうであろう」

「かつてマグニートーはブラザーフットを率いてミュータントに悪辣な印象を与えた。

マグニートーがいなければ…、あなたがそう考えるのはよくわかるわ」

「こういったことがミュータントに悪印象を抱かせることになっている」

「私たちの計画を聞いてくれれば納得いくはず。ミュータントと人間にとって最良の方法、一滴の血も流れない、単純な方法を聞けば」

 

そう言うとウリエルとエイミンはスカーレット・ウィッチを連れて歩き出します。

そこは数々のミュータントの像が立ち並ぶ回廊だった。

「ここに並ぶのは偉大なるミュータントの指導者達。

夢を追い求めたプロフェッサーX、ミュータントのため人類を抹殺しようとしたマグニートー、ミュータントと人類の融和を説いたハボック、あらゆる手段を用いて種を守ろうとしたサイクロップス

革命を望んだアークエンジェル、そして適者生存を説いたアポカリプス」

「なんでカーンの像もあるの?」

スカーレット・ウィッチが疑問を投げかけます。

「不快なことだが、未来のミュータントの運命はこの男の計画にかかってくることになる」

「私とウリエルはこのカーンの計画によってすべてのミュータントの幸福を得るためこの時代にやってきたの。

この計画ですべてのミュータントは安全と平和を得ることになるはず」

「プラネットX、ミュータントの楽園を一から作り上げる…。

そこでは皆が自分の能力を誇り、自由に生き来ることができるのだ。

差別もない迫害もない世界を作り、我々は神のごとく生きるのだ」

ウリエルとエイミンがついに目的を明らかにします。

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「ワンダ、貴女は兵器ではない。あなたは全てのミュータントに安らぎをもたらす

力を備えた守護天使であるべきなのだ」

「私たちには貴女の導きが必要なの」

「直にレッドスカル・オンスロートが生まれるだろう。

その力は誰にも止められない、制御もできない…。ワンダ、貴女でさえもだ。

どころかレッドスカルが全てのヒーローを抹殺するための道具として利用される。

そうなったらあとは殺戮と暗黒の歴史が広がるだけだ」

「すべては貴女の意志にかかってるのです。あなたはその為に生まれ来たと言えるのです」

エイミンがしおらしく傅きます。

「私が、私がそんなことできないと断ったらどうするつもりなの」

スカーレット・ウィッチの言葉にウリエルとエイミンが膝をついて言います。

「協力するかを決めるのは、ワンダ、貴女の意志です。我々は強制できない」

「貴女の力を高めるための用意もすでにできております」

 

別の一室ではワンダーマンが装置に繋がれてタキオンパワーを吸い取られ続けています。

何もできず弱っていく弟の前で勝ち誇るグリム・リーパー。

しかしワンダーマンは去勢と分っていても兄に対して強気を崩さないのであった。

「…何を言おうとな、エリック。俺の意志が変わると思うなよ」

 

宇宙船アークの外周ではサンファイアとローグが潜入できる箇所を探していた。

ローグとしてはかつて自分の行動がサンファイアをホースメンに貶めたことに繋がっていたことを気にしていた。

「志郎、でもあたしが以前あんたに触れた時のことを覚えているでしょ」

「ああ、だがそれは過去の事だ。TOMODACHIとして気にすることじゃない」

「でもそのせいであんたは両脚を失い、アポカリプスに下るまでになってしまったんじゃない」

「だが、そのおかげで俺は本当の強さを手に入れることができた。

一度落ちて這い上がることで本当のプライドを手に入れられたんだ」

過去の恩讐を乗り越え、サンファイアはローグにパワーを与えると二人で飛び立っていった。

 

ウルヴァリンと対峙したダケンは笑っていた。

自分を捨てた父親、自分を殺した父親、それと決着を付けられる。

「嬉しいぜ、”親父”!!」

デスの力を手に入れたダケンの爪は一撃でウルヴァリンの身体の自由を奪った。

倒れた父親の頭を引きずり起こすとダケンは二本の詰めをウルヴァリンの両目に突き刺すのだった。

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アッカバ・ネビュラの惑星ではセントリーとソーが一進一退の攻防を繰り広げていた。

ビルを倒し道路をへし折り、車を小石のように投げつけるセントリー。

「かつて私を巣食っていたヴォイドは去った。だがそこに双天使が新たな力を授けたのだ。我こそは生ける死の化身!!」

ソーの投げたハンマーを一睨みで止めると、顔の皮を剥いでビームを撃ちつけるセントリー。

動けなくなったソーを置いて死の化身はツインズの元に飛び去って行った。

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地上に残ったキャップ、ハボック、ワスプはマンハッタンに浮かぶ映像を見ていた。

ウリエルとエイミンが地球上すべての存在に語り掛けてきたのだ。

全てのミュータントの救済を訴えるその言葉はアベンジャーズだけでなく、サイクロップス等Uncanny X-MEN、ジーングレイ学園のWolverine and the X-MEN、ロスに居を構えるストーム等Uncanny X-FORCE達が目の当たりにしていた。

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「すべてのミュータントの未来は貴女にかかっている」

「告知は済みました。今度は貴女の運命をまっとうする番です。さあ、ワンダ」

スカーレット・ウィッチが歩み出て言います。

「わかったわ…」

 

 

ついに明らかになるプラネットX計画。そしてそれに賛同したかに見えるスカーレット・ウィッチ。ミュータントはツインズによって真の幸福を得られるのでしょうか。

途中の双子の演説シーンで出てきた各Xチームは誌名であらわしてみました。念のために言っておくとこれは連載当時2013年現在のチーム。ストームのUXFはもう無くなっちゃいましたね。

 

【 登場キャラクター】

ハボック、キャプテン・アメリカ

ワスプ、ワンダーマン

ローグ、スカーレット・ウィッチ

ウルヴァリン、サンファイア、ソー

アポカリプス・ツインズ(ウリエル、エイミン)

デス(グリム・リーパー)

デス(ダケン)

デス(セントリー)

サイクロップス、ストーム

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