Children & Weapon Smith

MarvelComics(主にX-MEN)の紹介をしているブログ

X-FACTOR TPB vol.16: Together Again For the First Time(2)

 X-FACTOR TPB16巻紹介の後半です。

コスプレ自警団を襲う謎の敵とは?

 

#235 "X-Treme Measures (Part 1)"

とあるガレージ。ヒーローのコスプレをした男が5人。うち2人はマドロックスとシャッタースターですがいつもと雰囲気が違います。

「戦士の魂の安息の地、我らが基地へようこそ!

私達が正義のミュータントヒーローチーム『X-CEPTIONALS』だ!!」

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「…。えーっと、それでディフェンド…」

「ロード・ディフェンダーだ。英国騎士の血を受け継ぐ戦士、母さんがそう言ってた」

「ああ、ロードね。でも君達ミュータントじゃないでしょ?」

「俺達のミュータント遺伝子はまだ活性化してないだけだ。問題なかろう」

ヒーローネーム・バズキルが答える。バズキルなのに彼自身がゴキっぽいコスチュームだ。

「ああ、そうねそうね、問題ないね」

「OK、クローム・ドンもE-バックもビビッて逃げちまったからな」

バズキルの言葉に、隣のターバンの少年フォーサイトが続ける。

「彼らはもう戻ってこないよ。僕にはわかる、I know …」

「"stuff"?」

「…things 」

「それにしても君達、ヒーローのコスチュームなんだからもうちょっと…格好良くならなかったのかね?」

 

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「申し訳ない、これでも頑張ったんだけどね」

「なんなら肩にでっかいショルダーアーマーでも着けようか?」

 

 一週間前。X-FACTOR探偵社に依頼が舞い込んだ。

自警団をやっていた息子が何者かに襲われ死亡したという。遺品となったビデオカメラを置いて母親は帰って行った。

これは警察に任せるべき事件だというアレックスを制し、マドロックスは調査を開始する。

テープには返り血しか写っておらず、カメラをサイコメトリーしたロングショットは原因不明の昏倒を起こしてしまう。

業を煮やしたマドロックスはシャッタースターと共に自警団に潜入する事にしたのだった。

 

自警団に参加し、マドロックスはロード・ディフェンダーと、シャッタースターはバズキルと共に深夜のパトロールに出かける。

ロード・ディフェンダーは自分たちの活動で悪の道から公正した若者も居ると胸をはるが、その若者がドラッグに手を出す場面にバズキルは遭遇する。

しかし問題はそちらではなかった。そこに例の襲撃者が現れバズキルも犠牲になってしまう。シャッタースターは独りで襲撃者と対決する事となる。

 

今回は大好きな回で、上に挙げたコマも自分がX-FACTOR紹介をやってみようと思うきっかけとなったひとコマでもあります。

シャッタースターにあのヘッドギアを付けた上で「ショルダーアーマーも着けるか」まで言わせるなんて、90年代のX-MENバブルの一端を経験したものにはツボ過ぎます。

TPB15巻でもシャッタースターの旧コスチュームが出てきたり、ライターかペンシラーの趣味か分かりませんがロブ・ライフェルド先生が如何に愛されているかわかりますね。

 

#234 "X-Treme Measures (Part 2)"

マドロックスとロード・ディフェンダーがひったくりを捕らえていると、そこに通信が入りバグキルが襲撃者に殺されたことが伝えられる。
早速分身を生み出して現場を探すマドロックス。
「本当にスーパーパワー持ちだったのか!?」
驚くロード・ディフェンダー
 
一方シャッタースターは襲撃者と一進一退の攻防を繰り広げていた。
「名前を聞かせてもらおうか」
「ククク、俺はスキャッターショット。
おっと、カメラの前では笑顔を絶やすなとモジョーから言われてたっけな」
 

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今回の事件がモジョーによる虐殺リアリティショーであることを知りいきり立つシャッタースター。

敵の巨体に掴まれ剣も封じられ万事休すと思われたスターだったが、ホルスターからくすねた銃をゼロ距離から打ち込む!

「ほら!盛大に笑ってみな!!」

辛くも逆転することができたのだった。

 

駆けつけたロード・ディフェンダーが巻き込まれた若者に声をかけるが

「ふざけんな、こんな目に合わせやがって。二度とそのイカレたコスチュームで現れんな!

俺はお前らとは関係ないところでやっていくさ」

とつれない言葉を残して行ってしまった。

「ヒーローとして生きることは理解されないもんだな」

「彼にとってはそのほうが良いのかもしれないよ」

「先のことは分からない、か。帰ったらフォーサイトに聞いてみればいいさ。なんといっても”I know things"だからな」

 

しかしガレージでは「もう見たくは無い」という書置きをのこしてフォーサイトが拳銃自殺をしていた。

 

最後のフォーサイトのオチについて補足。話の流れで書かなかったけれど、ダミアン・トリップが彼の前に現れて能力で彼に未来を無理やり見せ付けるシーンがありました。これが自警活動を続けてても碌な事にならない、ということを見せられたのか、トリップの言う「超人が支配する絶望の未来」を見せつけられたのか分かりませんが、何にせよ「本当に未来予知ができても碌なことにならない」的なオチをつけられた形になっています。

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この巻のイラストはレオナルド・カーク(Leonard Kirk)

この後もX-FACTORのメインイラストとして継続的に出てきます。スキャッターショットのポニーテールや大量のポシェットベルトといった、やや前時代的なデザインもまたツボだったりします。

 

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