Children & Weapon Smith

MarvelComics(主にX-MEN)の紹介をしているブログ

X-FACTOR TPB vol.15: They Keep Killing Madrox(1)

 

 

X-FACTOR単行本 15巻の紹介です。#229~232号収録
前回ブラッドバスによって殺害されてしまったマドロックス。しかしその瞬間、彼は全く別の場所、別の時間に目を覚まします。果たしてマドロックスは仲間たちの待つ元の世界に戻れるのか?

#229 "They Keep Killing Madrox (Part1)"

ホテルの一室、目の前にはタキシードを着た自分とドレスのレイラの二つの死体、獣の爪に引き裂かれたような傷跡、マドロックスはあることを思い出します。
それはレーンがダミアン・トリップに見せられた未来視で、レーンが結婚式直前のマドロックスとレイラを殺してしまうという内容に彼女は悩まされていたのだった。


マドロックスはホテルのロビーに駆け下りるとバーでくつろぐレーンを見つけ掴み掛かる。周りのチームメイトがあわてて止めに入るが、その中に死んだはずのショーン・キャシディ(バンシー、テレサの父)が居て混乱するマドロックス。
さらには、現場を全員で見に行くとレーンは自分の娘である獣人バノラの仕業だと言い出すし、駆けつけたロングショットとシャッタースターは見た目からして全然別人!マドロックスは自分の居た世界とは別の平行世界に迷い込んでしまったと考える。


騒ぎから抜け出しミスター・ファンタスティックでも誰でも天才科学者に助けを求めねばと走りだすが、そこに闇から飛び出したバノラが襲い掛かる。

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分身を生みだし戦い始めるとマドロックスはさらに驚愕する。ある分身は掌からブラストを撃ち出し、ある分身はヒューマントーチのように燃えて飛び上がり、ある分身はハルクのように巨大化する。

「おまえら、なんだよそりゃ!?」
「なんだよ、って分身はそれぞれ別の能力を持つってあんたの能力だろ」

ますます訳が分からなくなるマドロックスはその場を離れるが突如現れたダミアン・トリップに気をとられ車に轢かれてしまう。致命傷を負ったマドロックスが意識を無くすと、次の瞬間また別の世界で目覚めるのであった。

 

平行世界もののお約束として、現世界とちょっと違う設定が至る所に出てきてやたらとボリュームのある話。レーンの未来視を平行世界の出来事として片付けてしまうのはともかくとして、面白いのがシャッタースターの格好。90年代X-MENファンにはたまらないスタイルで出てきてくれます。

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#230 "They Keep Killing Madrox (Part2)"

リーダーを亡くし消沈するX-FACTOR探偵社にウルヴァリンが訪ねてくる。マドロックスの死体の傍から離れようとしないレイラに慰めの言葉をかけるウルヴァリン

他のメンバーも調子が出ない。グイドは魂の無い身体を悩み、モネとテレサは痴話喧嘩、リクターとシャッタースターとレーンの三角関係も揉め始める。そんな中、過去にソウルジェムを巡り多く死を蔓延させたサノスと渡り合ったピップだけが人の死に向き合う姿勢を見せるのだった。

皆の前に戻ってきたウルヴァリンは、訪問の目的は自分はサイクロップスと袂を分かってユートピアを出たこと、それからX-FACTORはこのままでも良いので自分達に協力して欲しい旨を伝えるためだと言う。

「だが、このチームはマドロックスを失っちまった。リーダーシップを取る人間が必要じゃないのか。ほら、そこに連れてきたぜ」

「リーダーって言ってもね、ウルヴァリン。私らのX-FACTORによそ者なんて…」

「そうだよな、開業メンバーからするとそう思うよな、レーン、グイド…」

振り返るとそこには、前X-FACTORを率いていたハボックとポラリスが立っていた。

 

一方、異世界のマドロックスは荒廃した世界に居た。傍らに横たわる自分のミイラを見て『平行世界のマドロックスが死ぬと、他の世界で死んだ自分が現れている』『ひょっとしたら、自分の分身能力は他の世界の自分を呼び出している……?』などと考察にふけっていた。

突然の地鳴りに物陰に隠れ周囲を窺うと、巨大なセンチネルのようなアイアンマンアーマーが迫ってきていた。

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レイラにやけに親身に接するウルヴァリンに最初は違和感を感じましたが、そういえばレイラの初登場はハウス・オブ・Mの世界でウルヴァリンと共に戦った仲だったと思って読むと中々感慨深いシーン。

X-MEN関連誌の再構成であるイベントREGENESISに合わせてX-FACTORにも新メンバーが加わり、他誌で持て余し気味だったハボックとポラリスが仲間に加わりました。いわゆる第二期X-FACTORも好きだった自分には嬉しい展開です。


と、長くなってきたので今回の記事はここまで。次回は後半を公開します。

 

 

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